ばんえい競走 とは?ページ内リンク ↓ウィキペディア(Wikipedia)記事 ↓Yahoo!知恵袋ウィキペディア(Wikipedia)記事ばんえい競走(ばんえいきょうそう)とは、競走馬がそりを曳きながら力と速さを争う競馬の競走である。 現在、公営競技としては地方競馬として北海道帯広市が主催する「ばんえい競馬」のみである。以下の項では、主に地方競馬としての「ばんえい競馬」について記述する。
概要世界で唯一、北海道でのみ行われている形態の競馬である。一般の平地競走で使われているサラブレッド系種などの「軽種馬」は使わず、古くから主に農耕馬として利用されてきた体重約800-1200kg前後の「ばんえい馬」(重種馬)が、騎手と重量物を積んだ鉄製のそりを曳き、2箇所の障害が設置された直線200mのセパレートコースで走力と持久力を競う。 帯広市が主催する地方競馬としての「ばんえい競馬」のほか、一部地域では「草ばんば」(後述)も行われるなど北海道が生み出した独自の馬文化として定着しており、それらを含めて「北海道遺産」に選定されたほか、ばんえい競馬を題材にした映画「雪に願うこと」も製作されるなど、注目度は高まりつつある。 地方競馬の一つではあるが、競走の性質が全く異なるため、平地競走と障害競走で行われている中央競馬や他の地方競馬、また外国競馬との人馬交流競走は行われていない。また、地方競馬全国協会(NAR)による競走馬の表彰などについても、平地とは別枠で『ばんえい最優秀馬』の部門が設けられている。ただし、NARが集計する地方競馬の全国リーディングジョッキーランキングでは、平地の騎手と混合して勝利数や賞金が集計されているほか、年度代表馬については平地の馬と同様に選出される可能性がある。 競走での人馬交流はないものの、ばんえい競馬の所属騎手がばんえい競馬のPR活動を行う為、業務として平地競走の競馬場に赴き、現役のばんえい競走馬と競走で使用されるそりを運び込み、ダートコースなどを使用してデモンストレーションの競走を行う場合がある。このような模擬競走は1973年に大井競馬場で初開催され、その後も1978年に宇都宮競馬場(現在は廃止)で、1983年には水沢競馬場で開催。近年では1991年に船橋競馬場で開催されたほか、2001年にはフランスでも実施された。 2007年度からは「馬の一発逆転ライブショー・ばんえい十勝」をキャッチフレーズとして、全日程を帯広競馬場で開催している。2008年度は4月26日に開幕し、2009年3月30日まで25回150日間の開催を予定している。2007年度より始まったナイター競走「ばんえい十勝ナイトレース」(後述)も拡大され、5月9日から10月19日まで12回72日間開催される予定。2008年度のナイトレースは、最終競走の発走時刻が20時35分となった。 帯広競馬場には馬場にヒーティング設備が施され、冬季でも馬場が凍結することなく競走が行えるようになった。これにより、従来は11月で終了していた開催期間を徐々に延長してきたが、2005年度からは長期の休催期間を設けない事実上の通年開催が北海道で初めて実施された。2006年度までは帯広競馬場のほか、北見競馬場・岩見沢競馬場・旭川競馬場の4箇所を巡回して開催していた。1997年までは北見を除く3場で平地競走(ホッカイドウ競馬)が併催されていたが、1998年以降は旭川のみがばんえい・平地の併催となっていた。 通常、ばんえい競馬は昼間開催時が土曜から月曜、ナイター開催時が金曜から日曜(月曜日が祝日の週は土曜から月曜)に開催、ホッカイドウ競馬は昼間開催・ナイター開催ともに火曜から木曜に開催するローテーションが組まれており、一部を除いて両者の開催日程が重なることがないため、道内では多くの場外発売所で両者の相互場外発売が行われている。詳細は後述。 2006年5月21日より、従来から場外発売を行っている大井競馬場とタイアップし、「日曜BANBA」と銘打った販売拡大策を行っている。日曜日のメイン競走で同時に大井競馬場が当日開催している場合、大井競馬場内の販売場所の拡大の他、南関東地区の当日開催の場外、電話投票システム「SPAT4」でも発売される。また、2006年5月20日・21日には、新宿高島屋前と大井競馬場に現役のばんえい競走馬を登場させて大規模なPR活動を行った。この他にも、道外各地区の競馬場に場外発売を働きかけており、引き続き売上拡大に向けた努力が続いている。 草競馬・祭典競馬としてのばんえい競走北海道や東北地方の一部地域では、主に地域の祭典などで「輓馬競技(ばんばきょうぎ)」が開催されている(「輓馬大会」「馬力大会」とも呼ばれる)。これらは「輓曳(ばんえい)[1]」「輓馬(ばんば)」と略されることも多い。 輓馬(ひきうま、ばんば)と呼ばれる競走馬の操縦方式には、そりに乗った騎手1人で操る方式と、そりに乗った騎手と競走馬の口を引く伴走者(助手)の2人で操る方式がある。 競馬場
過去に開催していた競馬場
歴史ばんえい競馬の由来は、北海道開拓期に余興や催事として行われた、木材を運び出していた馬の力比べに起源を持つ。当初は2頭の馬に丸太を結びつけ、互いに引っ張りあっていたという。 明治時代末期頃から荷物を載せたソリを引かせる現行の競走方式が登場したとされ、確認できる最古の競走は、1915年(大正4年)9月16日の函館区外で行われた十郡畜産共進会の余興として「挽馬実力競争」が、競馬場内の広場に長さ40間(約73m)の平坦コースを用いて、雪ゾリに一俵16貫(60kg)の土俵(つちだわら)を3-14俵集め、重しとして競走を行っている[2]。その後も大正時代末期に亀田八幡宮(渡島国亀田郡亀田村)の境内や五稜郭公園の敷地内で行われたのをはじめ、全道各地で行われている。 太平洋戦争後の1946年、地方競馬法施行規則第9条により、競走の種類は駈歩(平地競走)、速歩(速歩競走)、障害(障害競走)、輓曳(ばんえい競走)の4種類と定められたこと[3]を受け、ばんえい競走が公式競技となった。ばんえい競走の採用には、徴用された軍馬が戦争で戻ってこなかったこと、また当時の食料不足もあり、馬の増産が急務であった理由が挙げられる[2]。 翌1947年10月16日には北海道馬匹組合連合会(馬連)によるばんえい競走が旭川競馬場において実施された。公式競技として初のばんえい競走であった[2]。 1948年の新競馬法により、地方競馬は都道府県もしくは競馬場の存在する市区町村が運営する公営に限られることとなり、同年は前年の興行不振もあって休催したが、1949年から道営競馬(現・ホッカイドウ競馬)により旭川と帯広で再開された。道営は当初、ばんえい競走の他に平地競走、速歩競走も行っていたが道営でのばんえい競走は1966年に廃止された。 平行して1953年に競馬場の設置されていた旭川市、岩見沢市、帯広市、北見市による市営競馬が発足。市営も当初は平地とばんえいを行っていたが1962年にばんえいに一本化している。こうして1966年以降は道営競馬が平地競走、市営競馬がばんえい競走のみを開催する現在の開催形態となっている。 市営競馬は当初、4市が所在する各競馬場において個別に開催していたが、1968年に「北海道市営競馬協議会」が発足、1989年には一部事務組合として改組された「北海道市営競馬組合」が開催を引き継いだが、2007年に3市が撤退したため組合は解散、現在は帯広市の単独開催となっている。詳しくは後述。 当初は青森県でもばんえい競走が平地競走と並行して行われたが、1951年、青森競馬場の廃止とともにばんえい競走も姿を消した。わずか4年の短命であった。 コースはかつてU字型(馬蹄型)のオープンコースで行われ、1競走の頭数も現在に比べ多かった。1963年に旭川が現在の直線セパレートコースを導入すると、5年後に岩見沢・帯広・北見も追従している。また障害もかつては3つであったが、1974年に現在の2つに減らされている。 2007年より、夏季としては初めての本格的なナイター競走「ばんえい十勝ナイトレース」が6月16日から9月17日までの42日間開催されている。この間は最終競走の発走時刻を繰り下げ、走路沿いにイルミネーションも新設してナイター気分を盛り上げている。なお、2007年12月22日-24日は「プチナイター」として、最終競走の発走時刻を17時50分に繰り下げた。[4] 存廃についての動き2006年度は史上初めて帯広で開幕し、上記4場で順次開催されたが、売上の減少による累積赤字の増大から旭川市・北見市・岩見沢市が2006年度限りでの撤退を表明、残る帯広市も負担が大きすぎるとして単独での開催継続に難色を示したことから、ばんえい競馬の廃止が濃厚と見られていたが、ファンらの嘆願や寄付の申し出に加え、2006年12月13日にはソフトバンク子会社のソフトバンク・プレイヤーズが帯広市の単独開催に対する支援を申し出たことから、2007年度より帯広市が単独で開催を継続することが決定した。[5] これに伴い、2007年2月1日に一部業務を受託する運営会社「オッズパーク・ばんえい・マネジメント株式会社」が設立された。また、帯広市はファンなど個人・法人からの寄付もあわせて受け付けることとした。 ばんえい競走馬の歴史当初は軍馬として取引され馬産の中心であった中間種のアングロノルマン(アノ)や、産業馬としての需要が強かった重種馬のペルシュロン(ペル)が多く用いられた。戦後の馬産復興期にフランスからブルトン(ブル)が導入され、その中でも種牡馬グウラントンとペルシュロン繁殖牝馬の産駒が非常に優秀であったことから、戦後のアングロノルマンの衰退とともに、ペルシュロンとブルトンの混血が進んだ。 戦後、復興から高度成長期にかけてモータリゼーションの進展とともに産業馬としての需要がなくなり、生産頭数は激減した。1974年、橋本善吉[6]によってアメリカ合衆国から初めてベルジャン(ベルジ)のマルゼンストロングホースが日本に輸入される。同年に輸入され、やはりばんえいの大種牡馬となったベルジャン種牡馬ジアンデュマレイと共に、産駒は従来のペルシュロン種・ブルトン種よりもはるかに大型でかつ軽快な脚捌きをみせ、さらに産駒の仕上がりが早く大活躍したことからさらに混血が進む。 現在は「半血」と称される前記3種の異種混血馬やそれらと在来種の混血馬が大半を占めており、純血種の馬はごくわずかになっている。[7]また、便宜上ばんえい競走に使用する馬を総称して「ばんえい種」と呼称する事がある。
農用(輓系)馬の生産農用(輓系)馬の生産は1955年以後、トラックや耕耘機などの普及に伴い飼育頭数が激減したが、食用(いわゆる桜肉)の需要が堅調に推移したことにより、生産頭数は1983年(7399頭)・1994年(8097頭)にピークとなったが、近年は生産頭数が大幅に減少し、2004年は3163頭まで落ち込んでいる。 地域別の分布をみると、2005年度の生産頭数2655頭のうち、十勝管内で761頭(28%)、釧路管内で652頭(25%)、根室管内で300頭(11%)と、酪農の盛んな道東の太平洋側で6割半ばが生産されている。次いで網走管内184頭、上川管内139頭、檜山管内111頭などの順になっている。北海道以外では岩手県の81頭、熊本県の70頭などが多く、桜肉の飼養・生産が盛んな九州での生産頭数は、すべてを合わせても104頭にとどまる。 生産農家の形態は、おおまかに分類すると以下の3通りに分けられる。
社団法人日本馬事協会の資料によると、2004年の生産馬3163頭のうち、戦前の日本三大市場(釧路大楽毛・根室厚床・十勝帯広)の流れをくむ十勝・釧路・根室管内で、当歳市場662頭、1歳市場990頭の取引が成立した。2006年に馬名登録された2歳馬は430頭である。なお、この統計上に現れない馬の多くは、十勝・釧路・根室管内以外の生産馬か、あるいは自家生産した牝馬をそのまま繁殖牝馬として飼養しているケースのいずれかと考えられる。 農用(輓系)馬生産農家のお祭りとして行われる「草ばんば」には、繁殖に入った自家飼養馬のほか、現役の競走馬や、競走馬を目指す1歳馬も多数集まる。1歳馬が草ばんばに大挙出走するのは競走能力を見極めるシステムが少ないためで、軽種馬ではみられない特徴でもある。 草ばんばでの負担重量はおおむね330-350キロ。各地の草ばんばで優秀な成績を収めた1歳馬は、毎年10月中旬にばんえい競馬の競馬場で行われる「祭典ばんば1歳馬決勝大会」に出走し、ここでの成績が大きな参考資料となることから、競走馬としてデビューする前に大がかりに能力を判定できるシステムとして機能している。 レースと勝敗ばんえい競馬は、途中に2つの障害を設けた直線200mのセパレートコースを使用し、フルゲート10頭で争われる。障害の大きさなど詳細は帯広競馬場の記事を参照。 セパレートコースで争われるため、他馬への進路妨害などで審議となるケースも少ないが、レースに不慣れな2歳馬の競走では極めて稀に発生することがある。 ゴールインはそりの最後端が決勝線を通過した時点で認められる。これはばんえい競馬が元来「荷物を運びきる荷役作業」に由来していることと、決勝線上で馬が止まってしまうことがあり、鼻先では決勝判定が難しい場合があるためである。 上記のとおり、鼻先(先端)で勝敗を決める平地競走や障害競走、及び他種公営競技(競輪・競艇・オートレース)とは異なり審判の決勝判定も難しく、かつては審判に関するトラブルが絶えなかったが、写真判定やVTRを導入し、判定の正確さは飛躍的に向上した。決勝判定写真はスリットカメラ方式のため、決勝線上で馬が立ち止まったりすると、馬の胴が異様に長く伸びて写る場合がある。 運びきったそりはレース後、コース脇のトロッコに載せられてスタート位置まで戻される。 成績は1着から最下位まですべて走破タイムのみで発表され、平地競走のような着差は表示されない。[8]またレコードタイム制度もない。 タイムオーバー以下の条件に該当する馬はタイムオーバーとなり、当該レースは失格となる。
クラス編成(2008年度)ばんえい競馬のクラスは馬齢(原則として「2歳」「3・4歳」「5歳以上」。競走条件により一部例外あり)と収得賞金によって分けられる。 3・4歳をひとつのクラスとして編成しているのは、3歳馬や4歳馬が5歳以上の馬に比べ能力的に劣るとされているためである。 各馬齢ごとの収得賞金によるクラス編成は以下のとおり。 2歳当該年度の収得賞金順に格付け。 3・4歳通算収得賞金により、以下のように格付け。なお、通算収得賞金が120万円を超えた馬は5歳以上のクラスに格付けされる。
5歳以上通算収得賞金により、以下のように格付け。
馬名登録ばんえい馬の馬名には、現役の平地競走馬や過去に平地で登録されていた馬名と同名の馬が時折みられる。これは平地と全く形態が異なる競馬であり、馬の種類も異なるため血統上の混乱を招きにくいことから認められている。 デビューから引退までデビュー前の2歳新馬や、デビュー後も成績が不振な馬には「能力検査(能検・専門紙では能試とも呼ばれる)」が義務付けられ、これに合格しなければレースに出走できない。とくに新馬の能検は約1/6の馬しか合格できない狭き門で、見守る生産者や馬主の視線も熱を帯びたものとなる。なお、不合格馬は各地で観光馬車を曳いたり農耕馬として転出する場合もあるが、多くは食肉用に転用される。 競走成績が優秀だった馬には、引退後も種雄馬(平地競馬での種牡馬にあたる)への道が開かれる。 重量そりに載せる荷物(重量物)の重量(ばんえい重量)は最低500kg(牝馬は480kg)。春先は概ねばんえい重量が軽めに設定され、シーズン後半になるにつれて徐々に重くなっていく。これは春先に重い重量を設定すると、完走できなかった馬が自信を無くしてしまうためである。 高重量戦の得意な馬、不得意な馬もおり、馬券(勝馬投票券)検討のファクターでもある。 重賞競走「ばんえい記念」では、最高重量1000kgが設定されている。詳細は当該記事を参照。 専門紙やスポーツ新聞などでは、このばんえい重量が「重量」欄に掲載されている。ただし、一部ではスペースの都合から一桁省略して「重量(×10kg)」と表示される場合がある。 ばんえい重量に関する規定(2008年度)一般競走では各クラス別に以下の基礎重量が定められており、これに収得賞金などの条件を加味して加減される。 5歳以上
3・4歳
2歳
ばんえい重量の加減一般競走における重量の加減については、以下のとおり規定されている。
騎手重量2008年度は第1回-第13回までが75kg、第14回-第25回までは77kgとされ、足りない場合は鉛のおもりを入れた鉄製の箱(弁当箱とも呼ばれる)を持って調整する。 なお、一般競走における減量騎手の取り扱いは以下のとおり。出走表にはカッコ内の記号で表示される。
騎手現在ばんえい競馬では28名の騎手が在籍し、女性騎手も2名活躍している。 ばんえい競走では、平地競走よりも騎手の技量が占める割合が高い。 ばん馬は鞍をつけない(つける必要がない)ため、騎手はパドックから本馬場に入場する際に鞍も鐙もないばん馬にまたがって騎乗するが、これは平地・障害競走や馬術競技、一般の乗馬での騎乗よりも難易度が高い。 レースで使用するそりには手綱以外につかまるものがないため体全体でバランスをとる必要があるうえ、レース中は手綱を引くと馬が止まってしまうため、高度な技術が必要となる。平地競走とは違い重い馬を御すことが重要であるため騎手の体重は重い方が有利であるとされる。 レース中も騎手同士でさまざまな駆け引きが繰り広げられるほか、第2障害通過後の追い方も多種多様である。 1日の競走回数は最大12競走であるが、原則として1日の最大騎乗回数は7回まで、連続騎乗は4回までと定められている。 また、ばんえい競馬では他の地方競馬や中央競馬(および他種公営競技)と異なり騎手(選手)を養成する専門機関が存在しない。このため、ばんえい競馬の騎手になるにはまず厩舎に厩務員などとして就職し、厩舎で馬の扱い方や乗り方などを習得した上で騎手免許試験を受験し、これに合格した者に騎手免許が交付されるシステムとなっている。この騎手免許試験はばんえい競馬独自の内容で、試験の難易度も高く一発合格は稀で、多くの場合二度三度と受験してやっと合格できる非常に狭き門となっている。 通算2000勝以上を記録した騎手
馬場ばんえい競馬では開門直後-最終競走の概ね1時間前の間に数回馬場水分を計測し、測定時刻と馬場水分値を0.1%単位で発表している[10]。日本国内ではばんえい競馬のみで行われている独特の方式である[11]が、これは馬場の水分状態が馬券検討の際に重要なファクターとなるためである。 ばんえい競走は平地競走と異なり、晴天で馬場が乾いているとそりの滑りが悪くなり、タイムは遅くなる(重馬場)。逆に雨や雪が降って馬場が水分を含むとそりの滑りが良くなり、タイムは速くなる(軽馬場)。平均タイムは概ね2分前後(競走により4分-5分以上かかる場合もある)であるが、冬季に馬場が積雪した場合はさらに速くなる場合があり、1分を切るタイムが出ることもある。馬場状態によって得意・不得意がある馬もいる。一般的には軽馬場では逃げ馬が、重馬場では差し馬が有利になる。 また、夏季等で馬場があまりに乾燥した場合は、大量の砂塵が舞い上がって人馬の視界を遮りレースに支障をきたす恐れがあるため、散水を行う場合がある。散水する場所はスタート-第1障害、第1障害-第2障害、ゴール前の3箇所のうちいずれかが必要に応じて選択される(複数選択される場合もある)。なお、散水を行った場合は場内・各場外などに事後告知される。 見どころばんえい競馬の一番の見せ場はレース中盤から後半にかかる第2障害である。この第2障害の越え方がレース戦略上最も重要となる。 各馬ともスタート直後はそりを曳いたままキャンターで飛び出し、第1障害-第2障害間と第2障害の手前では一旦脚を止める。多くは馬の息を整えて第2障害を一気に越えるが、馬場が極端に軽い場合はスタートから止まらず一気に第2障害まで越える作戦を狙う場合もある。また、人馬の呼吸を合わせるのと同時に、仕掛けるタイミングを巡って騎手間でも駆け引きが繰り広げられる[12]事から、騎手にとっては最大の腕の見せ所になる。 馬にとっても第2障害は一番の正念場で、障害を越えられずにひざをついてしまう馬や力尽きて倒れこんでしまう馬もいる。 第2障害を越えた後も、最後の直線やゴール前で止まってしまう馬もいるため、ゴール直前の逆転劇もあり、勝負の行方は最後まで予断を許さない。 その特殊な競走形態から人間が歩いても追いつく程度の速度で展開するため、ファンも馬と一緒にスタンドを移動しながら声援を送る光景がみられる。 実況での表現実況を担当している井馬博の名調子や独特の表現がレースをさらに盛り上げ、こちらもばんえい競馬の名物となっている。
重賞競走2008年度の予定は以下のとおり。 カッコ内は1月-3月の馬齢表記。
その他の競走産地限定競走(ばんえい甲子園)2歳馬による産地限定の競走。各トライアル競走の優勝馬と2着馬には重賞競走「ヤングチャンピオンシップ」への優先出走権が与えられる。2008年からは下記のトライアル競走を総称して「ばんえい甲子園」と呼んでいる。
企業(団体)・個人協賛競走ばんえい競馬では、企業(団体)や個人から協賛金を受けた一般競走や一部の特別競走を冠レースとして実施している。
蛍の光賞2006年度までは年度末頃に名物競走として、「蛍の光賞」(11歳馬・12歳セン馬限定)が行われていた。 ばんえい競馬は2006年度まで定年制を採用(明け11歳。セン馬は12歳)していたため、「蛍の光賞」は定年引退馬の花道を飾る最後の競走として選ばれることが多かった。[13] 2007年度から定年制や減量特典の年齢制限が撤廃されたことにより、「蛍の光賞」は年度を締め括る最後の競走として施行されるようになり、2008年度は2009年3月30日に施行される予定。 たちばな賞2006年度までは年度末頃に「たちばな賞」(8歳牝馬限定・2006年度をもって廃止)が行われていた。 2006年度までは8歳3月までの牝馬に対してばんえい重量を一律20kg減量していた[14]が、8歳4月以降の牝馬はこの特典がなくなり牡馬と同重量とされたため、一部を除き多くの牝馬が8歳3月までに引退して後の繁殖に備えることが多かったことから、「たちばな賞」は引退する牝馬の花道を飾る最後の競走として選ばれることが多かった。 現在、「たちばな賞」は通常の特別競走として施行している。 発売している勝馬投票券かねてよりファンから3連勝式馬券導入を要望する声があるものの、2008年4月現在は導入していない。 ○…発売 ×…発売なし
予想専門紙以下の専門紙が販売されているほか、道内で発行されている一部のスポーツ新聞には、簡易出走表が掲載されている。 日刊スポーツ(北海道版)ではメインレースのみ、東京スポーツ・大阪スポーツでは土曜日のみ馬柱を掲載している。 かつて存在した専門紙以前はガリ版刷りの専門紙が数種類発売されていたが、売上不振のため姿を消した。 など 予想の特徴予想が大きく異なる場合が多く、各予想者の本命予想も1頭に集中することが少ないため、少頭数のわりに人気が割れやすい。 万馬券の出現率はあまり高くないが中穴配当が比較的多く、平均配当も高い。ただ、馬単導入後は馬単で万馬券の出現が目立つ。 また、前述の通り人気が割れやすいことに加え単勝・複勝馬券の売上も少ないため、単勝・複勝人気と枠複・馬複・馬単の人気が必ずしも一致しないこともある。 在宅投票以下の在宅投票が利用可能。
場外発売所運営主体をまたぐ発売所との間では、投票券の払戻に互換性がない。 ばんえい競馬が運営する場外発売所ばんえい競馬の全競走を発売するほか、南関東競馬を中心とした道外の地方競馬を広域場外発売する。ハロンズ釧路を除く各場外ではホッカイドウ競馬の場外発売も行われるが、北見競馬場とハロンズ名寄では3連勝式(3連複・3連単)の発売は行わない。 ばんえい競馬が昼間開催日に南関東がナイター開催している場合は、ばんえい競馬の最終競走発売終了後、引き続き南関東の場外発売に移行し、最終競走まで場外発売を行う。
その他一部の発売所では、発売を行わない日もある。
以下のホッカイドウ競馬が運営する場外発売所では、ばんえい競馬の場外発売も行っている。ただし、場外発売を行わない日もある。なお、Aiba留萌は2008年12月29日をもって閉鎖する予定[1]。
以下の発売所で、定期的にばんえい競馬の場外発売を行っている。発売日程を確認のこと。
また、以下の発売所でも場外発売を行っているほか、一部の重賞競走は他地区の発売所でも広域場外発売を実施する場合がある。
払戻について原則として開催日のみ払戻業務を行っているほか、郵送での払戻も受け付けている。これは遠隔地や閉幕後など、次開催までに払戻有効期間を過ぎてしまう場合があるためである。 レース実況放送下記の事業者が全競走完全生中継を実施している他、公式サイトでも「インターネットライブ」で完全生中継。また、NTTドコモの携帯電話(FOMAのみ)でもレース実況を配信している。
その他のばんえい競馬を扱った番組
参考文献・脚注
関連項目
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