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ギラン・バレー症候群 とは?

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ギラン・バレー症候群(ギラン・バレーしょうこうぐん、Guillain-Barré syndrome)とは、急性、多発性の根神経炎の一つで、主に筋肉を動かす運動神経が障害され、四肢に力が入らなくなる病気である。重症の場合、中枢神経障害性の呼吸不全を来し、この場合には一時的に気管切開や人工呼吸器を要するが、予後はそれほど悪くない。日本では特定疾患に認定された指定難病である。

出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』


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ウィキペディア(Wikipedia)記事


ギラン・バレー症候群(ギラン・バレーしょうこうぐん、Guillain-Barré syndrome)とは、急性、多発性の根神経炎の一つで、主に筋肉を動かす運動神経が障害され、四肢に力が入らなくなる病気である。重症の場合、中枢神経障害性の呼吸不全を来し、この場合には一時的に気管切開や人工呼吸器を要するが、予後はそれほど悪くない。日本では特定疾患に認定された指定難病である。

目次

病名の由来

病名は1916年にこの疾患を報告したフランスの内科医ギラン(Guillain)とバレー(Barré)に由来する。ギラン・バレー症候群は稀な疾患であり、年間の発病率は10万人当たり1~2人程度とされる。

種類

ギラン・バレー症候群が全身型の疾患であるのに対して、同様の自己免疫が原因で末梢神経の障害が起こる疾患にフィッシャー症候群(Fisher症候群)があり、外眼筋麻痺、失調、深部反射低下などが見られる。フィッシャー症候群は、ギラン・バレー症候群の亜型と考えられている。

原因

一般にカンピロバクターサイトメガロウイルスEBウイルスマイコプラズマなどのウイルス細菌の先行感染に引き続いて発症する。感染源に対する抗体が誤って自己の末梢神経も攻撃してしまうという自己免疫応答によって発症すると考えられている。血清中の抗ガングリオシド抗体の上昇が半数程度に認められる。

有髄神経の構造は、電気的な興奮を伝える軸索が中心にあり、軸索の周囲を絶縁体である髄鞘が覆っている。ギラン・バレー症候群は髄鞘が傷害される脱髄型と、軸索そのものが傷害される軸索傷害型、両者が傷害される混合型に分類できる。

従来は脱髄型が多く生命予後、機能予後ともに良好とされていた。しかし大規模調査の結果、軸索傷害型と混合型の割合が高く、長期的にも機能が完全には回復しない例も多いことが明らかとなってきた。

症状

前駆症状として、咽頭発赤、扁桃炎急性結膜炎急性胃腸炎感冒症状(咽頭痛や微熱など)が見られることがある(全症例の3分の1から2分の1程度である)。

症状の程度は様々だが、運動神経の障害が主で初発症状は下肢の筋力低下から起こることが多い。その後、下肢から体幹部に向かい左右対称性に筋力低下や麻痺が上行する。四肢麻痺は、遠位筋に強く現れる。呼吸筋の麻痺が起こると人工呼吸器により呼吸管理が必要となることがある。運動神経の障害が主であるが、軽度の感覚神経障害も起こす。

その他、両側性の顔面神経麻痺や外眼筋障害などといった脳神経症状や、構音障害や嚥下障害などの球麻痺症状、自律神経障害を伴うことがある。

  • 運動神経の障害
    • 脱力、麻痺: 多くは下肢から始まり、上に向かって進行する。末梢性神経障害のため、弛緩性麻痺となることが特徴である。
    • 深部腱反射の低下や消失
  • 感覚神経の障害
    • 感覚鈍麻
    • 痺れ
    • 痛み

検査

診断は神経内科の医師が行う。

  • 神経学的身体所見:急性進行性・左右対称性・全身性・遠位筋優位の筋力低下、深部腱反射の低下や消失。
  • 神経伝達速度:末梢神経伝導速度の遅延または伝導ブロック。
  • 髄液検査:脳脊髄液中に蛋白が増加しているが、細胞の増加は認めない(蛋白細胞解離)。解離の程度は臨床症状の程度に平行して増強し、病初期ははっきりしないことが多く10~20病日でピークとなる。
  • 血液検査:急性期の血清中に抗ガングリオシド抗体を認めることがある。
  • 細菌学的検査・免疫学的検査:便中からカンピロバクターが分離されたり、血清中の抗サイトメガロウイルス・EBウイルス・マイコプラズマ抗体が上昇したりすることがある。先行感染の症状がはっきりしない場合に特に有用な検査である。

診断

診断基準(NINCDS、1978祖父江改変)

  1. 必要条件
    1. 進行性の運動麻痺が四肢のうち二肢以上に存在し、程度は軽度から完全麻痺まで、体幹筋、球部筋、顔面筋、外眼筋が侵されることもある。
    2. 深部腱反射の消失。全身性が原則である
  2. 診断を支持する所見
    1. 臨床所見 重要度順に
      1. 進行性
      2. 比較的対称性
      3. 軽度な知覚症状
      4. 脳神経障害:顔面神経が約50%。舌・嚥下・外眼筋支配神経も障害される
      5. 改善は進行停止後2~4週間以内に始まる
      6. 自律神経症候
      7. 神経症候発現のときは発熱しない
    2. 脳脊髄液
      1. 蛋白量:発病1週間後から上昇
      2. 細胞数:10/mm3以下、単核細胞
    3. 電気生理学的所見
      • 80%以上の症例が神経伝達を障害され、神経伝導速度の遅延または伝導ブロックを示す。伝導速度は正常の60%以下となるが病変は散在性ですべての神経が侵されるわけではない
  3. 診断を疑わせる所見
    1. 高度かつ持続性の非対称性麻痺
    2. 持続性の直腸膀胱障害
    3. 発症時の直腸膀胱障害
    4. 50/mm3以上の髄液中の単核細胞数
    5. 髄液中の多核白血球
    6. 明瞭な感覚障害レベル
  4. 診断を除外する条件、鑑別診断

治療

感染症の治療を行う。呼吸筋の障害がある場合には人工呼吸器が必要となることがある。

  • 免疫グロブリン療法:機能予後の改善のため、現在では早期から大量投与することが推奨される(IgA欠損症には禁忌)。
  • 血漿交換療法:血中の抗体や補体を除去。欧米では主流。
  • 免疫吸着療法:血中の抗体や補体を除去。

いずれの治療法が効果的かについての明らかな根拠はない。また二つ以上を同時に行う必要はないとされる。

予後改善のため、長期にわたるリハビリテーションが必要となる。寝たきりによる褥瘡の予防、運動麻痺による関節拘縮の予防にも注意する。自律神経障害があればその管理も行う。

関連項目

罹患者

フィクションにおけるギラン・バレー症候群

外部リンク


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