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ディオゲネス・ラエルティオス /
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その名の通り、ギリシアの賢人、哲学者たちのエピソードを集めた本です。3世紀ごろに活躍したとされるディオゲネス・ラエルティオスが編んだものです。哲学の教えよりも、各人の生涯や考え方、著作やおもしろい発言、書簡などを紹介しています。そこそこ厚い本ですが、40章にわたるので、短編集のように楽しむことができます。上巻はタレスに始まり、ソロン、ソクラテス、パイドン、プラトンら39名のエピソードを掲載。本書を献呈した人に応じてプラトンは例外的に長く書かれています。序章は様々な学派について解説され、哲学を学んでいないので少々苦しかったのですが、本編に入ってからは哲学者たちの時に深い、時にひねくれた名言の数々に時に考えさせられ、時に爆笑。非常におもしろく楽しんで読むことができました。人名や出典に関する註も詳しいです。哲学者たちの思考や議論の対象は、抽象概念や宇宙についてから政体についてにまでわたり、2000年以上たった今でも一読の価値あり。是非。
(chatbrun さんのレビュー)
ディオゲネス・ラエルティオス /
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3世紀頃に編まれたと思われる『
ギリシア哲学者列伝』文庫第2巻。今回は、かのアリストテレスに始まり、
リュコン、ディオゲネス、ゼノン、ディオニュシオスら22名の哲学者について語られる。
それぞれの哲学者の生い立ち、諸々の事物に関するさまざまな学説、人々との問答、著作リスト、遺言、書簡などが述べられる。
「立派に生きるつもりがないなら、なぜ生きているのか」という厳しい問いから、下手な射手を見て「ここなら当たらない」と
的の傍に座った、というような面白いエピソード・発言まであり、時に考えさせられ時に笑わせてくれる。
本巻では、ストア学派の創始者であるキプロスのゼノン(「アキレスと亀」ではないほうのゼノンである)に、
全体の3分の1のページが割かれている。更に、ゼノンの生涯については簡潔に済ませ、後は全てストア学派の解説にあてられている。
哲人たちのエピソードに比してやや退屈或いは難解に感じられる箇所もあるかもしれないが、
学問や感覚の分類、文法に関する議論、さまざまな種類の命題とその真偽、詭弁、徳や善悪に関する定義と分類、
月蝕や四季の移り変わりなどの天文・気象論に至るまで、幅広い事柄が論じられていて興味深い。
多くの点に納得させられると同時に健康は別に善でない、など意外な主張もあり、おもしろく読めた。
既に、地球は丸いと言われている点や、蝕が科学的に説明されている点も注目に値する。
(chatbrun さんのレビュー)
ディオゲネス ラエルティオス /
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ギリシアの哲学者たちのエピソードや学説、発言などを集めた『ギリシア哲学者列伝』岩波文庫最終巻である。
全3冊の中の下巻である本書では、ピュタゴラス、ヘラクレイトス、「アキレスと亀」で知られるゼノン、プロタゴラス、
ピュロン、エピクロスら21名のギリシア哲学者たちを紹介していく。前2巻同様、神や人生から気象に至るまで、
さまざまな事柄が考察の対象とされ、それぞれの哲学者の生涯や言葉などが綴られていく。
本巻では、3分の1以上がエピクロスにあてられている。エピクロスというと「快楽」であるが、
その学説は早くもキケロの時代には、享楽的なものを追求する主義として誤解を受けていたようである。
本書では、エピクロスが推奨するところの「快楽」とはいかなるものなのか、丁寧に述べており、善としての快楽を解説する。
また、気象や天体に関する論にも詳しく、なぜ雷鳴や稲妻が起こるのか、なぜ地震が発生するのか、なぜ蝕が起こるのか、
なぜ恒星は動かないのか、等多くの問題点について哲学的な解答が導かれている。現代の科学から見ると全く違う議論も多く、
今では義務教育で学習するような自然の現象を、古代の人々がどのように考え得たのかがわかって興味深い。
エピクロスの他には、懐疑派に関する記述も詳しい。例えば、何かを論証する時に、既に論証済みの事を論拠にするのであれば、
その論拠にも論証が必要になり、それが永遠に続くではないか。また、論証が不要なものを論拠とするのなら、
論証が不要であること自体、論証が必要ではないか。といった主張には、今でも考えさせられるところがある。
巻末には20ページ以上にわたり、翻訳者の解説がついており、本作品について読み応えある論を提供してくれている。人名索引付き。
(chatbrun さんのレビュー)