コンテンポラリー・ダンス とは?ページ内リンク ↓ウィキペディア(Wikipedia)記事 ↓Yahoo!知恵袋コンテンポラリー・ダンス(contemporary dance)は、フランス語の「ダンス・コンテンポランヌ」の英訳語。 出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』 コンテンポラリー・ダンス 出典: 『はてなダイアリー』 関連商品
田部京子 /
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1970年代後半、フランスでは国策として文化の地方化(デサントラリザシオン)が図られ、大きな文化予算が組まれるようになった。その一環として舞踊部門にも積極的に資金が投下されるようになり、皮切りとして1978年にアンジェの「国立フランス現代バレエ団(CNDC)」が設置された。これは文化省のイゴール・エイスナーというダンス担当役人の働きによるもので、エイスナーは各地に地方振付センターを作って上からダンスのネットワーク形成を図った。首都パリのオペラ座にも現代舞踊部門が設置され、その指導者としてフィンランド系アメリカ人ダンサー、カロリン・カールソン(Carolyn Carlson)が招聘された。このカールソンがコンテンポラリー・ダンスの母だとされている。
折りしもフランスにアメリカのモダンダンスやポスト・モダンダンスが紹介された時期と重なっていたこともあり、カールソンのあたらしい振り付けは衝撃を持って受け入れられた。ほどなくしてフランス発の前衛舞踊が振付けられるようになったが、当初は「コンテンポラリー・ダンス」ではなく「ヌーヴェル・ダンス」とよばれた。
ヌーヴェル・ダンス(nouvelle danse)は反バレエ、あるいは脱バレエ的な試みであった。その形成にはマース・カニングハムやピナ・バウシュ、フランスで「グループMA」をつくって活動した矢野英征(1943-88)らの影響があると考えられている。
1990年代に入ると革新的なムーブメントの追及よりも、むしろ新しい表現方法の追求にこだわる振付家が増え、映像、音響、照明、美術、ITを大規模かつ複合的に導入する事例がみられるようになった。同時にストリートダンスや日本の舞踏、ヌーボーシルク、タンツ・テアター的手法が取り入れられるに至り、名称もコンテンポラリー・ダンス(danse contemporaine)へと変化した。
前述の通りコンテンポラリーダンスの定義は多様であり、その受け止められ方は地域、国によって様々である。現在(21世紀初頭)における海外での傾向は次の通りである(日本での受け止められ方は後述)。
ヨーロッパのコンテンポラリーダンスは、主としてバレエテクニックを母体としたプロダクション-集団芸術の方向性と、個人作家によるより実験的な方向性の二つにその傾向を大別することが可能である。前者は公立劇場のバレエ団や、モダンダンスカンパニー、コンテンポラリーダンスカンパニーなどを母体として、これまでのダンスと同じコンテクスト、身体の躍動性を観客に訴えかけることを主たる目的(あるいは作品において欠かすことのできない基盤)として有する。上演される場所もオペラ劇場などこれまでの伝統的劇場施設において主に発表される。対して後者は、テクスト、ビデオ、ファッションなど、様々なメディアを用いて、観客とユーモアや知性を共有ことを目的としていて、決して特権的身体(訓練されたダンサーの身体による躍動性)は必要ではない。また、個人作家による作品のため、ソロやデュオなど、少人数による作品が目立つ。上演場所もより小規模な劇場や、ギャラリー、あるいはしばしば屋外など、オルタナティヴなスペースで積極的に発表されている。 (ただしこの分け方は絶対的ではなく、例えばジェローム・ベルのように、両者どちらの傾向性を持った作品に関わるアーティストやダンサーも少なくない。) 特に西欧、フランス、ポルトガル、オーストリア、ドイツ、ベルギーなどにおいては、後者の作品群が前者に負けず劣らず盛んに上演されている。一方で、オランダ、イギリス、ギリシャ、またポーランド、エストニア、ブルガリアなどの東欧では前者の方が依然盛んである。
概してアジアではコンテンポラリーダンスを西洋舞踊の新しい型-テクニック及び方向性-として受け止めてる傾向がある。したがってヨーロッパにみられるような実験的作品よりも、これまでのコンテクストにしたがい、身体的な躍動性を作品の主軸においていることが多い。ただし上演作品は、決して西洋舞踊をフォローしていると一概に言えるものではなく、作品のモチーフは各国独自の文化の影響を受けたものをみることができる。例えば、伝統舞踊を母体としたコンテンポラリーダンスの表現も試みられている。
複雑な政治的状況の影響を受け、中東のコンテンポラリーダンスは決して盛んとはいえない。例えばイランではダンスそのものが非合法で、アーティストはこれをあくまでも演劇として呼称することで、社会的な実現をなんとか果たしている。しかしながら、イスラエルにおいてはバットシェバ、インバルピントの両カンパニーがその優れた身体能力を駆使した振り付けによって国際的にも高い評価を受けている。
1990年代日本では、それまでの「現代舞踊」「舞踏(butoh)」出身でありながらその枠におさまらない独自の活動をするダンサーの存在が顕著になり、その総称として、「日本のコンテンポラリーダンス」の語が使われたようであるが、本来のContemporary Dance(≒Nouvelle Danse)とは関係が薄い。名称のみが原義を離れてあてはめられたと言える。「日本のコンテンポラリーダンス」と、コンテンポラリー・ダンスとは、別ジャンルであったと考えるべきであろう。
ただし、21世紀に入り、欧米、日本とも、観客の存在をもって成立する創作的なダンスの総称として、「コンテンポラリー・ダンス」の語が使われていきそうな傾向がみられ、意図的な区別は無意味であると思われる。
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