レコード とは?ページ内リンク ↓ウィキペディア(Wikipedia)記事 ↓Yahoo!知恵袋レコード(record)とは、円盤状の樹脂等に凹凸を刻むことで音楽などの音響情報を記録したメディアの一種であり、また実際に音の情報が集録された物を指す。 出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』 レコード レコード レコード 出典: 『はてなダイアリー』 関連商品
幾原邦彦 /
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世界初のレコード(音声記録)は、1857年、フランスのレオン・スコットが発明した「フォノトグラフ」である。スコットは、振動板に豚の毛をつけ煤を塗り、音声を紙の上に記録させた。再生装置が無かったため、フォノトグラフは実用にはつながらなかったが、1876年、グレアム・ベルが電話機を発明したことにより再生の目処がつき、複数の研究者が再生可能なレコードの発明に取り掛かった。
世界で初めて実際に稼動した、再生可能なレコードは、エジソンが 1877年12月6日(のちの「音の日」)に発明した「フォノグラフ」である。直径 8 cm の、錫箔を貼った真鍮の円筒に針で音溝を記録するという、基本原理は後のレコードと同じものである。フォノグラフは、日本では蘇言機、蓄音機と訳された。ただしこの当時はまだ、音楽用途はほとんど想定されておらず、エジソンも盲人を補助する為の機器として考案している。
これに対し 1887年には、エミール・ベルリナーが「グラモフォン」を発明した。最大の特徴は円盤式であることで、発端はエジソンの円筒式レコード特許の回避の為であったが、結果として、円筒式より収納しやすく複製が容易になった。中央の部分にレーベルを印刷できることも、円筒式にない特長だった。CD や DVD につながる円盤型メディアの歴史は、このとき始まったと言える。さらにベルリナーは、記録面に対し針が振動する向きを、従来の垂直から水平に変更した。これにより音溝の深さが一定になり、音質が向上した。
エジソンもこれに対抗し、円筒の素材を蝋でコーティングした蝋管に変更し音質を向上させた。蝋が固まるときに収縮することを利用した、鋳造による複製方法も発明したが、量産性は円盤式には及ばなかった。当初、アメリカではエジソンが、ヨーロッパではベルリナーが市場を支配した。しかし、両面レコードの発明などもあり、最終的にベルリナーの円盤式レコードが市場を制した。なお、円筒式は音楽レコードとしては姿を消したが、後に、初期のコンピュータの補助記憶装置(磁気ドラム)に使われたことがある。
初期の円盤式レコードは回転数が製品により異なったが、電気式蓄音機の発明により、後に SP レコードと呼ばれる 78 回転盤(毎分 78 回転)がデファクトスタンダードとなった。また、初期の円盤式レコードは、ゴムやエボナイトなどが原料であったといわれているが、やがて酸化アルミニウムや硫酸バリウムなどの粉末をシェラック(カイガラムシの分泌する天然樹脂)で固めた混合物がレコードの主原料となり、シェラック盤と呼ばれた。しかしこの混合物はもろい材質で、そのためSPレコードは摩耗しやすく割れやすかった(瓦のように落とすと割れやすいことから、俗に「瓦盤」と呼ばれたほどである[要出典])。
また、収録時間が直径 10 インチ (25 cm) で 3 分、12 インチ (30 cm) で 5 分と短かったために、作品の規模の大きいクラシック音楽などでは、1 曲でも多くの枚数が必要で、レコード再生の途中で幾度となくレコードを掛け替える必要があった。特にオペラなどの全曲盤では、数十枚組にもなるものまであり、大きな組み物はほとんどの場合、文字通りの分厚いアルバム状ケースに収納されていた。今でもディスクのことを「アルバム」と呼ぶことがあるのは、それに由来している。また、ポピュラー曲に関しては、面ごとに違う演奏家によるレコードを複数枚集めたアルバムが作られる場合もあり、これを乗合馬車(ラテン語でomnibus)に見立てて、「オムニバス」と呼ぶようになった。現在「コンピレーション・アルバム」と言われるものがかつては「オムニバス・アルバム」と言われたのはこれが由来である。
長時間対策として、放送録音用としては通常より径の大きなディスクが用いられることもあったが、これは大きすぎて扱いにくく、また溝を細くすることで録音時間を伸ばす試みもあったが、初期のレコード盤材質では再生による劣化や破損が起きやすいために、実用的ではなかった。
その後の化学技術の進歩により、ポリ塩化ビニルを用いることによって細密な記録が可能となり、長時間再生・音質向上が実現された。さらに、取り扱いの面でも割れにくく丈夫で、軽く扱いやすいものとなった。これらが LP レコードや EP レコードで、1950年代後半までに市場の主流となった。これらを総称して、ビニール盤、バイナルなどと呼ぶ。
LP と EP は一時競合関係にあったが、長時間連続再生可能な LP と、ディスク自体の小型化を指向した EP は棲み分けが容易だったため、ほどなく双方の陣営が相手方の規格も発売し、双方がスタンダードとなるという形で決着がついた。この際、ビクターで多くのレコードを出していた当時の世界的著名指揮者アルトゥーロ・トスカニーニが、曲を分割せずにすむ LP を強く推したことが影響したといわれる。
LP レコードの実用化にはテープレコーダーの普及が一役買った。特に長時間の曲が多いクラシック音楽等でミスなく長時間の演奏を行うことは難しく、リテイクと編集を可能にするテープレコーダーが役に立った(ここから逆に、LPレコードとテープレコーダーとによる長時間録音実現が音楽ジャンル自体をも発達させたモダン・ジャズのような事例もある)。更にマスターテープの再生時、再生ヘッドの前にモニタヘッドを取り付けることにより、音量に合わせて予めカッタの送り速度を調整すること(可変ピッチカッティング)が可能になり、ダイナミックレンジの確保と録音時間を両立できるようになった。
LP・EP レコードは、通常レコード針の機械的な接触によって再生されるため、埃や振動に影響されやすく、再生回数が増えると音溝の磨耗により高域が減衰していく問題があった。また 45-45 方式のチャネルセパレーションにも限界があった。そのため、1980年代に入ってからは、扱いやすく消耗しにくいコンパクトディスクの開発・普及により一時衰退した。
しかし近年では、原理的にはコンパクトディスクで欠落する 20 kHz 以上の周波数帯域を損なわない特徴があるとされ、再注目されている[1](cf. サンプリング周波数)。
1970年代以降、通常の再生とは違った形でクラブの DJ の演奏にも利用されるようになった。近年では CD を利用して DJ プレイができるような機器が普及してきているが、未だにレコード(アナログレコード、または単にアナログと呼ばれる)はその直感的な操作性とレンジの広い音質、特有のスクラッチノイズ、そしてアナログレコードという形式そのものへの愛着などから根強い人気があり、DJ プレイ用に発売されるシングルの主流を占めている(12 インチシングル)。
レコードはビニライトの原材料を裏表の金型(スタンパ)の間に入れ、熱と圧力を加えてプレスすることで作られる。プレス装置と型さえ数をそろえれば量産が容易である。このプレス型はスタンパと呼ばれ、オリジナルの原版から複数の工程をへて複製されたものである。
このメタルマスタ作成が音質の要になるという事で、レコード全盛期にはさまざまな試みが行われた。ダイレクトカッティングの他に高音域をイコライザーで強調して周波数特性を伸ばした盤、通常より重たいディスクを使用した盤、33 1/3の半分のスピードでカッティングした盤がある。
テルデック社が1982年に開発したダイレクト・メタル・マスタリング(Direct Metal Mastering, DMM)もそうした音質向上技術のひとつ。超音波を当てながらカッティングを施した銅円盤をそのままマザーとして用いる方式で、ノイズ低減や収録時間10%増加などのメリットがある。ただし収録内容によってはダイナミックレンジが狭くなる物もあった。
このDMMはCDの急速な普及に押され、登場から数年しか使用されなかった。
アナログレコードでは、その両面に音楽などを記録することができる。この表面、裏面のことを通常それぞれA面、B面(ポリドールのレコードは1976年までD面、S面。また、ワーナー・パイオニアのレコード盤面にはSIDE 1、SIDE 2と印刷)と呼んでいた。
収録時間が長く、片面に収まらない場合の多いクラシック曲や、ライブ収録盤などを除き、一般には、それぞれの面で別々の曲を記録していた。このため、製作については、どの曲をどちらの面に記録するかが重要な決定事項となっていた。「コンパクトディスク」のタイトル曲・カップリング曲の節も参照。
特にシングル盤として使われたEP盤では、タイトル曲をA面に記録することが多く、B面はその「おまけ」的な意味合いであることが多く見られた。このためラジオ放送などでは、A面の収録曲だけ放送されることが多かった。しかし、作品によっては、B面収録曲がヒットすることもあり、この場合、A面に格上げされて再発売されることもあった。また、両A面で発売されることもあった。
また、「アルバム」として発売されるLP盤では、いったん裏返すというレコードの特性を生かし、A面、B面で違ったイメージを演出するなどの手法もとられた。有名なもので松田聖子の『風立ちぬ』があり、A面を大滝詠一、B面を鈴木茂によるプロデュースで収録している。また、洋楽ではA面、B面を「ホワイトサイド」、「ブラックサイド」と分けた上で作風と作曲者を完全に区別した『クイーン II』が存在する。
海外のアルバムLPでは1枚目がA面、C面。2枚目がB面、D面になっていることもある。これは複数のレコードを片面のみ連続で再生するレコードチェンジャーと呼ばれる機器による再生を前提としたものである。
ソノシートは朝日ソノラマの登録商標で、フォノシート、シートレコードなどが正式名称である。薄く曲げられるビニール材質のレコード。一般的には17cm盤が多く、音質は良くないが製造コストが安いため、ビニール盤が高価だった頃に重宝された。1970年代以降は、単独で販売するより雑誌の付録として綴じ込んで販売されることが多かった。
一般に低音楽器は大振幅であるため、カッティングの際低音を減衰させ高音を強調して記録すると盤面を有効に利用する事ができる。多くはRIAA特性を用い、再生時に逆の特性をもったフォノイコライザを通して平坦な特性に戻す。イコライザはアンプやミキサに内蔵されるのが通常だが、圧電型カートリッジを用いた廉価な製品は、圧電素子が容量性であることを利用して、特別な回路を組むことなく高域が減衰する特性を得ていた。レコードプレーヤー参照。
前述の通り記録/再生の特性が超高周波を含むか否かには疑問があるが、さらにカッティングの信号系統には(ON/OFF可能な)イコライザー、リミッターが含まれており、同じ音源のレコードとCDにさらなる音質の差を生じさせる原因となる。特に古い時代の音源がCD化(デジタルリマスタリング)される際、マスターの録音状態や劣化といった理由でノイズリダクションなどが施され、ここでも当時のレコードとの音質の差が生じている場合もある。
カセットテープ等のオーディオテープが磁気媒体であるのに対し、レコードは物理的な凹凸を利用した媒体である。
コンパクトディスク(CD)は蒸着によって形成されたアルミニウムの反射層を、プラスチックの一種であるポリカーボネートで作られた板で挟んだものである。ピットの有無によりデジタル信号を表現する(CDには音楽用以外の用途もある)。反射層のくぼんだ部分をピットといい、くぼみでない部分をランドという。ピットはランドより1/4波長くぼんでいる。ランドに当ったレーザー光は反射して戻ってくるが、ピットがある部分に当ったレーザ光は、ピットからの反射波とランドからの反射波とが1/2波長の位相差があるため打ち消しあい暗くなる。この明暗によりデジタル信号を読み取る。製造にはレコードと同様、スタンパを使用するプレス工程が用いられる。
レコードは針と盤との接触、それによって生み出される振動を利用した再生システムであるのに対し、コンパクトディスクはレーザー光の反射を利用した非接触の再生システムになっている。
音の質を左右する要素はまずCDなどのデジタル再生では小さい音量ほど歪みが増えるのに対し、テープやレコードでは音量が大きいほど歪みが増える点。これも同じマスターテープでCDとレコードを生産しても同じ音にならない原因である。
ステレオ再生ではクロストークの発生が避けられない問題もある。左右幅が縮まる事でやはり音の鋭さや奥行きの再現が不鮮明になりやすい上、各カートリッジごとにクロストークに違いがある。
さらにレコードはテープやCDと異なり盤の外周に対し内周で歪みが増えるという特有の欠点がある。正しく調整されたリニアトラッキング・プレイヤーを用いれば問題は無いが、ピックアップ部が弧を描いて動作する通常のトーンアームではインサイドフォースやオーバーハングずれの影響を解消する事は容易ではない。
音楽が販売される媒体として、レコードは長い間、非常にポピュラーであった。このため、レコードが CD にとって代わられた現在でも、音楽を録音したものを制作、販売する会社は「レコード会社」と呼ばれる。CD などを販売する小売店が「レコード店」と呼ばれることも多い。
フランス人はレコードの発明者を自国のシャルル・クロであるとしており、彼の名を記念した ACC ディスク大賞がある(ACC: Academy de Charles Cros)。
レコードの大敵はホコリ(埃)と静電気である。埃があると物理的な振動を用いるレコード再生では「針飛び」が発生し「プチッ」という音になり大変耳障りである。静電気は素材が塩ビであるため避けることはできず、静電気が発生することで埃を吸い付けることもあった。また、手の脂などにより、カビが生えることもある。このため、レコード再生の前には必ず埃を取る「儀式」が必要だった。このためレコードの埃取りや、埃を防ぐため帯電防止・表面潤滑材などの周辺グッズが多数販売されていた。
元々レコード盤には帯電防止剤が添加されているが、かつては盤の材料に帯電防止剤を大量に添加するメーカーも存在していた。これを「エバー・クリーン・レコード」と称し、その証として赤い半透明の盤にしていた。しかし経年劣化によりこの添加物が化学変化を起こすためか、久し振りに聴いたら音が歪んでいたという指摘もなされている。
可変ピッチ記録のLPレコードは溝の疎密から音の大小が推定できるため、慣れると長い曲の聴きたいところを簡単に頭出しすることもできた。
実用性には乏しいが、一枚のレコードの片面に複数の音溝をきざむこともでき、再生してみるまで、そのどれをトレースするかわからない、という趣向のレコードを作れた(実際に、そのランダムさを利用した競馬ゲームや占いのレコードが作られた)。 また、1994年にテクノDJのジェフ・ミルズが、盤面にループしている8本の音溝が刻まれており、再生すると4小節のリズムトラック8種類が無限に繰り返されるというクラブDJ向けの12インチシングルを発表している。
レコード盤の溝は主に外側から内側に向かって刻まれるのに対し、内側から外側に向かって録音再生していく方式を採っていた用途もあり、円盤式トーキーの為のレコードや、テープレコーダの普及以前に放送局などで広く用いられた円盤録音機に多く見られる。(なお、通常のレコード盤の変わり種としても、実際にジョークのレコードとして販売された例がある)。アナログ時代とは逆に、後のコンパクトディスクにおいては、ディスクの内側から再生する方式が標準とされることになる。
落語家の初代桂春団治が、日東レコードの協力のもと、本物の煎餅でレコードを作った事がある。煎餅が湿気ない様に缶にパッケージされていた。これは1926年のことで、天理教大祭の人出の多さを当て込んだものだったが、値段が高かったため全く売れず、春団治は大損した。なお、煎餅レコードは落語やコントなどが収録され、「聴き飽きたら食べる」というコンセプトのものであった。
玩具メーカーのバンダイが、2004年に『8盤(エイトばん)』と称する直径8cm、厚さ約2mmの片面で約4分再生可能なレコード(33 1/3回転)と、ポータブル電蓄を模した小型の専用プレイヤーを開発して販売していた。交換針は汎用のT4Pのものが採用された。レコードは1980年代のアイドル歌手や『ひらけ!ポンキッキ』のシングル、朝日ソノラマのソノシートなどを、オリジナルのまま復刻・縮小したものが発売された。しかし、片面盤のためカップリング曲は未収録で、しかもパッケージを開けるまで、何が入っているか全く分からない仕様であった。結局は不人気のため、新しいシリーズは全く出ておらず失敗に終わっている。音質はソノシート並み、ステレオで記録されていたが、専用プレイヤーは結局モノラルの機種しか出なかった。イベントなどで展示してあったこの玩具を、レコードのかけ方を知らない若者が内周から針を落とす、という光景も見受けられたという。
21世紀になってもレコードは僅かながら生産されている。日本では東洋化成でレコードのプレスが行われ、同社では新譜での限定生産、テスト・レコードの販売や過去の名盤の再生産も行っている。少ない枚数の製作をプレスやカッティングで行う業者もあり、ラッカーとビニールの素材選択に対応するなどバラエティがある。また高額ながらカッティング・マシンもベスタクスからVRX-2000が発売され、個人がレコードを1枚からビニール/ラッカーを選んで作る事も可能である。またレコードからPCなどでノイズリダクション処理を施しつつCD-Rに録音するサービスも行われ、その際の再生にレーザーターンテーブルを用いる場合もある。SP盤時代のものやマスターテープの所在が不明の音源を市販CD化する際も、上記と同様の処理が行われている。
クリーニングの技術も進歩し、かつてベルベットなどによっていたブラシやクロス(=布)にはホコリを出さない繊維も使われるようになり、大規模なレコードクリーニング装置も専用の洗浄液に浸して眼鏡のように超音波で汚れを落とすタイプや真空ノズルで汚れを吸い取るタイプがある。帯電防止スプレーも引き続き入手可能である。
一方で取り扱いがCDと異なる点の認識度は低い。水洗いが良いと聞いてレコードの洗浄に水道水(不純物が多い可能性がある)を用いたり、一部の評論家による「メラミンスポンジでレコードをクリーニングする」という記事を読んでLPレコードを擦って音溝を損傷したという実例もあるので注意が必要である。
なおCDをメンテナンスする際はやわらかい布などで放射状に軽く拭くのに対し、レコードをメンテナンスする際は円周方向にむかって手入れをするという点も異なる。
基本的に、CDと同じである。