公共事業 とは?ページ内リンク ↓ウィキペディア(Wikipedia)記事 ↓Yahoo!知恵袋公共事業(こうきょうじぎょう)とは、中央政府や地方公共団体が、市場による供給が望みにくい財・サービスを提供する事業のこと。一般には、サービス主眼の公益事業と区別される。 出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』 公共事業 出典: 『はてなダイアリー』 関連商品
森田 実 /
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インフラストラクチャー(社会資本)整備そのものの意味で用いられる(故に公共工事と同一視される)ことが多いが、本来は経済学及び政治学における概念である。市場経済のみでは供給が困難と考えられる不特定多数が利用する社会資本の整備を行うことにより、地域に直接的・間接的な経済波及効果を期待するものとされている。
直接的な経済効果としては、例えば建設需要による資材消費や、公共工事に携わる従事者の雇用を増大させる等の効果があるといわれ、間接的な経済効果としては、例えば交通網が整備されることにより物流が合理化され、あるいは都市基盤が整備されることで企業等の進出を促すなど、整備された社会資本が地域の経済活動の促進につながる等の効果が指摘されている。かつてのアメリカでのニューディール政策やドイツでの統制経済など、各地で景気低迷期に景気回復の効果があったこともあり、経済学者の間でも経済波及効果が高いといわれてきた。
日本に於いては高度経済成長に伴う社会資本の需要の高まりと、建設業に従事する人の労働力人口に占める割合が約1割と高かったことから、長い間景気・雇用対策として公共事業が好んで使われた。しかしながら、近年に於いては、後述のような様々な理由により公共事業をめぐり批判もある。
財政法第4条により、公共事業費に充てられる建設国債の発行が認められている。
日本政府の一般歳出の公共事業関係費をみると、高度成長期には他の項目同様、名目数値ながらに年率10%以上のペースで増加を示した。ただ、政府の財政悪化から第2次橋本内閣時に削減が計画されたが、関係官庁や建設業界、社会資本整備が遅延することを懸念した地方の反発を受け、また景気の悪化により、改革は実現しなかった。その後、小渕内閣時には一転して景気てこ入れ策の一環として、地方に公共工事の上積みを求め、この時発行した地方債の償還が後に地方財政の悪化を招く結果の一つになったと言われている。2002年度(平成14年度)からは、改革を掲げた小泉内閣の一連の施策により、公共事業関係費は毎年減少を続けている。政府が2006年7月に閣議決定した「骨太の方針2006」に盛り込んだ歳出入改革案においても、今後5年間で1~3%ずつ削減していく方針が明記されている。このため、現在公共事業費はピーク時の半分に減少し、今なお減少傾向にある。
公共事業は、しばしば政治論争の材料となり、批判の対象となる。
削減が図られているものの、依然として多額に上っている。GDPに占める公的固定資本形成の割合をみると、1970年代には約10%で推移していたが、1980年代に入ってからは緩やかに低下し続け、バブル崩壊後には再び景気対策としての事業が進み、再びその比率は上昇した。その後、財政改革から6%前後にまで低下しているものの、欧米諸国は1.5~3%の範囲に収まっており、なお先進国中突出した割合である。面積比に至っては、米国との比較は無理にしても、欧州各国の10倍となっている。
ただし、こうした比較は、大陸と比べての日本の急峻な地形、台風の飛来、豪雪の発生、世界有数の地震国といった地勢的要素(同一機能を持つ施設を作ろうとしても、構造を強固にするために諸外国よりも単価が高止まりせざるを得ない)のほか、大陸より多い人口密度といった要素を無視した議論であることにも留意しておく必要がある。もっとも、人口密度が高ければ人口比で見ると効率的に整備できるはずなので、地域圏内での整備に限ってみれば、むしろより少ない比率で済むはずではないかという反論もある。また、整備率という観点でみた場合は(算定根拠となる整備計画の妥当性を割り引いて考えても)現在も欧州に比べて劣る状況を踏まえた場合、「高速道路を造りすぎ」というのは、批判のための批判になっているという見方もある。
なお、経済統計上の「公共事業費」と「公的固定資本形成」との違いについては、公的固定資本形成を参照のこと。
近年日本においては経済の成熟化によって公共事業の経済に占める割合が低下し、このことで直接的な経済波及効果が低下しており、景気対策としての効力は低下しているとの研究がみられるが、1998年から2000年にかけて行われた景気対策としての公共事業費の増加は直接的な経済浮揚効果をもたらしているという評価もある。一方で、公共事業のために建設国債などの債券を発行した場合、本来であれば公共事業に起因する経済発展により税収増で債務が償還されるべきものであるが、これが機能しないと政府の赤字が拡大し、債務の償還のために増税を行った場合には増税による経済への悪影響が生じ、トータルではプラスにならない可能性もある。公共事業費削減を続ける2004年から2006年にかけて、ゆるやかながらも景気が上昇傾向を示しているという指標もみられるが、高所得者のみが利益を享受し、低所得者のさらなる貧困化が進んでいると、公共工事による所得分配機能の低下を問題視する見方もある(もっとも、公共事業に携わる建設業においても、企業内での利益分配が十分でなく、現場の労働者の給与は低いという反論もある)。
特に、第一次産業や観光業など天候や景気に左右されやすい産業が主で、過疎地を多く抱えている自治体(特に北海道、北東北、山陰、東九州)にとっては公共事業の減少は「死活問題」となっており、これらの自治体は「公共事業が主要産業」とも揶揄されている。
また、公共事業により整備された高速交通網によってストロー効果をもたらし、むしろ周辺地域の地域経済を疲弊させるのではないかという視点もある。
一連の批判に対し、1990年代には社会福祉、情報通信基盤投資の波及効果との比較を試みる研究がなされ、また国土交通省や建設業界等からは反論するデータも出されている。また、「国土計画」という観点に基づく長期的視野で考えた場合の波及効果が考慮されていないことに批判的な見方もある。しかし、波及効果が本当に生じるのか疑問も呈されている。
1998年、米国の経済雑誌フォーブスアメリカ版に、当時アジア支局長であったベンジャミン・フルフォードが、日本の公共事業は暴力団の資金源になっているという記事を執筆、掲載された。関西国際空港の1期工事代金の20%-30%が暴力団に流れていると関西の中堅ゼネコンの幹部や警察の暴力団の担当刑事が証言している[1][2]。また日本弁護士連合会の公共事業プロジェクトでも同様の結果も出ている[2]。港湾事業や箱物事業、河川改修、空港、鉄道、一般道路、高速道路、ダム、農業土木の工事代金などの一部も暴力団に流れているとする意見も存在する。
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