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月 とは?

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(つき)は、地球の周りを公転する唯一[1]の自然の衛星

出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』


和英辞典

月 [つき] 別ウィンドウで表示  …  (n-t) moon month (P)

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ウィキペディア(Wikipedia)記事



Moon
仮符号・別名 太陰
lat:Luna
分類 衛星
発見
発見年 有史以前
発見方法 目視
軌道要素と性質
平均公転半径 384,400 km
近地点距離 (q) 362,000 ± 4,000 km
遠地点距離 (q) 405,000 ± 2,000 km
離心率 (e) 0.0549
公転周期 (P) 27 日 7 時間 43.2 分
平均軌道速度 1.022 km/s
軌道傾斜角 (i) 5.1454°
地球の衛星
物理的性質
赤道面での直径 3,474.8 km
表面積 3,800万 km2
質量 7.347673 ×1022 kg
地球との相対質量 0.01230002
平均密度 3.344 g/cm3
表面重力 1.622 m/s2
(0.165 G)
脱出速度 2.378 km/s
自転周期 27 日 7 時間 43.2 分
(恒星、公転と同期)
29 日 12 時間 44 分
朔望
アルベド(反射能) 0.12
赤道傾斜角 1.5424°
表面温度
最低 平均 最高
40K 250K 396K
大気圧 10-7 Pa(昼)
10-10 Pa(夜)
■Project ■Template

(つき)は、地球の周りを公転する唯一[1]の自然の衛星

目次

概要

太陽系の中で地球に最も近い自然の天体であり、人類が到達したことのある唯一の地球外天体でもある(「アポロ計画」を参照)。

地球にとっては地球から見える天体の中で太陽の次に明るいが、自ら発光はせず太陽光を反射し白銀色に光る。

英語では Moon(ムーン) 、ラテン語では Luna(ルーナ) と呼ばれる。古くは太陽に対して太陰ともいった。漢字の「月」は三日の形状から変化したものである。日本語では「ツキ」というが、奈良時代以前は「ツク」という語形だったと推定されている。

また、広義には、ある惑星から見てその周りを回る衛星を指す。例えば、フォボスは火星のである。

天球上の白道と呼ばれる通り道をほぼ4週間の周期で運行する。白道は19年周期で揺らいでいるが、黄道帯とよばれる黄道周辺 8 度の範囲におさまる。はほぼ2週間ごとに黄道を横切る。

恒星に隠される現象を掩蔽、あるいは星食という。惑星や小惑星が隠されることもある。一等星や惑星の掩蔽はめったに起こらない。天球上での月の移動速度は毎時 0.5 °(視直径)程度であるから、掩蔽の継続時間は長くても1時間程度である。

地球上からを観測すると、毎日形が変わって見え、約29.5日周期で同じ形に戻る。このため、原始的な暦法では、この周期を「月」という、天体名と同じ単位として扱った文明が多い。このような暦法を太陰暦という。日本語では暦を読むことをを読む、ツキヨミ(ツクヨミ、月読)と言った。これは古代の暦が太陰暦であったため、月を読むとはすなわち暦を読むことであった。また、暦はカヨミ(日を読む)ことが転じた語彙という説が有力で、古代人にとって暦・・太陽の関係は非常に密接なものであったと考えられる。太陰暦の詳細は、 (暦)を参照のこと。

物理的特徴

の性質

直径は地球の約0.2724倍 (1/3.7)。これは地球サイズの惑星をめぐる衛星としては非常に大きいものである。惑星と衛星の比率としては太陽系で最も大きい。またの直径 (3,474km) は、木星の衛星ガニメデ (5,262km)、土星の衛星タイタン (5,150km)、木星の衛星カリスト (4,806km)、イオ (3,642km) に次ぎ、衛星としては太陽系で5番目に大きく、太陽系の衛星の中でも巨大衛星として扱われている。月と太陽の見た目の大きさ(視直径)はほぼ等しく、約0.5度である。このため、他の惑星とは異なり、太陽が完全にに覆い隠される皆既日食や、太陽のふちがわずかに隠されずに残る金環日食が起こる。の視直径は、腕を伸ばして(約50cm)持つ五円玉の穴(直径5mm)の大きさとほぼ同じである。

月の形状はほぼ球形だが、わずかに西洋梨型をしている。質量はおよそ地球の0.0123倍 (1/81)。表面積(3793万km²)は地球の表面積の7.4%に相当し、アフリカ大陸とオーストラリア大陸を合わせた面積よりもわずかに小さい。地球中心からの中心までの距離(平均)は、38万4,403km。

と地球のミニチュアモデル 月と地球の間の距離は38万4,400km、これに対し地球の直径は1万2,756km、の直径は3,474km。
の秤動ひょうどう)月は地球に対して27日周期で少しずつ違った面を見せている。この月の見かけ上の揺れのことを月の秤動(ひょうどう)という。これにより月面の59%が地上から観測可能である。この画像は27日分の月の映像を、時間を縮めて並べたもの。大きくなったり小さくなったりしているのは、が地球の周りを公転するさいに地球との距離が近くなったり遠くなったりしているため。

は、太陽系の惑星やほとんどの衛星と同じく、天の北極から見て反時計周りの方向に公転している。軌道は円に近い楕円形。軌道半径は38万4,400kmで、地球の赤道半径の約60.27倍である。

自転周期は27.32日で地球の周りを回る公転周期と完全に同期している。つまり地表からは月の裏側は永久に観測できない。これはそれほど珍しい現象ではなく、火星の2衛星、木星のガリレオ衛星であるイオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト、土星の最大の衛星タイタンなどにもみられる。ただし、一致してはいてもの自転軸が傾いていることと軌道離心率が0でないことから、地球から見た秤動と呼ばれるゆっくりとした振動運動を行なっており、面の59%が地上から観測可能である。

内部の構造はアポロ計画の際に設置された計で明らかになった。中心から700 - 800kmの部分は液体の性質を帯びており、液体と固体の境界付近などでマグニチュード1 - 2程度の深発震が多発している。表面から60kmの部分が地球の地殻に相当し、長石の比率が高い。

はほとんど大気を持たず、表面は真空であると言える。そのため、気象現象が発生しない。このことは面着陸以前の望遠鏡の観測からも推定されていた。また地質学的にも死んでおり、マントル対流が存在せず火山も確認されていない。水(熱水)の存在も確認されていないため、鉱脈は存在しないと推定されている。ただしチタンなどの含有量は非常に多い。地球のような液体の金属核は存在しないと考えられており、磁場は地球の約1/10000ときわめて微弱である。

浅発震と呼ばれる地下300km前後を震源とする地震は、マグニチュード3 - 4にもなるが発生原因の特定は出来ていない。

の表面

表側
裏側

月の表側(地球から観測される側)の北緯60度 - 南緯30度にわたる領域は光をあまり反射せず黒く見えることから、海と呼ばれている。海は月表面の35パーセントを占めるが、月の裏側には海はほとんど存在せず、高地と呼ばれる急峻な地形からなる。の海は隕石の衝突の後、玄武岩質の溶岩が表面にしみでた結果クレーターが埋められたものとされている。冷えて固まった黒っぽい玄武岩で覆われているために光をあまり反射せず、影として暗く見えており、約20kmの厚みがある。表側にのみ海が存在するのは、そちら側に集中して熱を生み出す放射性物質が存在したためであるとか、また、地球からの重力の影響により、より強い重力の働く地球側でのみ溶岩が噴出したためとする説も存在するが、定説となるものはまだ存在しない。

海以外の部分は、小石が集まった角れき岩から構成されている。これは太陽系初期から残った微惑星の衝突によって生成したものである。には大気や水がほとんど存在しないため、地球では流星となるような微小な隕石も燃え尽きることなく面に衝突しており、またクレーターが水や風によって浸食を受けることもなく地殻運動もないためそれがそのまま残され、全体が数多くのクレーターによって覆われている。

宇宙線太陽風なども大気や磁場にさえぎられることなく月面に到達するため、面の有人探査やあるいは将来の面基地建設、の植民に際しては、これらからの防護が問題となる。また、大気や水(海)などの熱を分散・吸収するものがないため、月の一日が長い(およそ29.5地球日。つまり約15日間昼が続き、その後夜が約15日間続く)ことと相まって表面温度は、赤道付近で最高およそ110℃、最低およそ-170℃となっており、温度の変化が大きい。なお、月の公転周期が約27.3日であるのに対して、昼夜が約29.5日となっているのは、が公転する間地球も太陽の周りを公転しており、太陽から見るとその分余計に公転しなければならないためである。

面は砂(レゴリス)によって覆われている。レゴリスは隕石などによって細かく砕かれた石が積もったものであり、面のほぼ全体を数十cmから数十mの厚さで覆っている。より新しいクレーターなどの若い地形ほど層が浅い。非常に細かく、宇宙服や精密機械などに入り込みやすく問題を起こす。しかしその一方でレゴリスの約半分は酸素で構成されており、酸素の供給源や建築材料としても期待されている。また太陽風によって運ばれた水素やヘリウム3が吸着されており、その密度は低いもののそれらの供給源としても考えられている。ヘリウム3は核融合の原料となる。

両極付近のクレーター内には常に日陰となる場所があるため、氷が存在すると推測されている。

の影響

重力は地球に影響を及ぼし、太陽とともに潮の満ち引きを起こしている(潮汐作用)。なお太陽は大きな質量を持つものの遠距離にあるため、地球に及ぼす潮汐力はの約半分である。

月の潮汐作用により、主に海洋と海底との摩擦(海水同士、地殻同士の摩擦などもある)による熱損失から、地球の自転速度がおよそ10万年に1秒の割合で遅くなっている。また、重力による地殻の変形によって、地球-月系の角運動量は月に移動しており、これにより月と地球の距離は、年約3.8cmずつ離れつつある。この角運動量の移動は、地球の自転周期との公転周期が一致(約47日)するまで続くと考えられるが、そこに至るまでにはおよそ500億年を要する。

逆に言えば、かつては月は現在よりも地球の近くにあり、より強力な重力・潮汐力を及ぼしており、また地球(および)はより早く回転していたと考えられる。サンゴの化石の調査によれば、そこに刻まれた日輪(年輪の日版)により、4億年程前には一年は400日程あったとされる。また今よりもずっと強い潮汐作用(距離の三乗に反比例する)が働いており、そうした潮汐力は生命の誕生や進化に影響を与えていたのではないかと考えられている。例えば最初海から出た生物は、意図的に陸上に上がったわけではなく、大きな潮汐作用によって引き起こされた引き潮で、陸地に取り残されたところから進化が始まったのではないか、など。

また、は地球の地軸の傾きを安定させていると考えられ、もしがなかった場合には地球の地軸の傾きは現在と比較して劇的に変化し、それに伴って激しい気候変動が発生することや、またそのため生物が現在のように発達できなかった可能性も指摘されている。

視覚的特徴

月の明るさは満で-12.7、半でも-10等前後に達し、夜間における最も明るい天然光源である。

地球上から月を観察すると、の大きさが変わっているように見える事がある。空高くに位置する場合と地平線または水平線近くに位置する場合とは、明らかに大きさに変化があり、前者の場合は小さく見え、後者の場合は大きく見える。

この現象は人間の目の錯覚によるものと言われている。カメラとは異なり、人間の目は視界に入るすべての物体を鮮明に見るべく、常に焦点位置を調節し、脳で画像を合成している。このため月と近場の物体とが同時に視野に入った場合、合成画像ではが巨大化する。逆に空高くに位置する場合は、比較となる対象物が存在しないために、小さく(実質的な目視上のサイズとして)見えるのである。

前述の通り、月の視直径は、腕を伸ばして持つ五円玉の穴の大きさとほぼ同じである。空高くに位置する時の小さな姿は、五円玉の穴にその全てが収まってしまいそうに見える。地平線近くにある大きな月の場合は、五円玉の穴に入りそうも無く思えるが、実際は小さなと同じように五円玉の穴に全てが収まってしまう。

なお、月の公転軌道は楕円形であり近地点約36万kmに対して遠地点約40万kmであるため、見かけの大きさは日によっては本当に変化する。また、実際には月が天頂付近にある時と地平付近にある時では、地平付近にある時の方が地球の分だけが遠くなるため、その大きさは僅かに小さくなる。

地球照
地球照の仕組み

また、太陽光があたっていない、欠けた部分も肉眼でもうっすらと見えることがあるが、これは地球照(ちきゅうしょう、earthshine)と呼ばれるものであり、地球で反射した太陽光が月を照らすことによって生じるものである。月は大気や雲がなく岩石のみであり、満月が明るく見えるといっても、アルベド(太陽光を反射する割合)は7%程である。それに対して地球(満地球)は面積で約16倍、アルベドが20-30%(雲や氷雪が良く光を反射する)であり、地球の方がずっと強い光を放っている。肉眼での確認が容易な期間は、新月を挟む月齢27から2(三日月)前後の、月の輪郭が小さな時である。ただし新の際には目印となるものがなく、発見が困難である。

月の出・月の入りの頃などに赤い月が観測されることがあるが、これは朝焼けや夕焼けと同様の原理で、月が地平近くにあることから月からの光が大気の中を長く通り赤以外の光が散乱してしまうことによる。食によっても発生することがある。

の起源

の石の放射性年代測定により、は約45億5000万年前に誕生し、また35億年前までは小天体の衝突が多発していたことが分かっている。

その起源については、他の場所で形成されてさまよっていたものを地球が捕獲したとする捕獲説他人説)や、地球の自転による遠心力で地球から飛び出したとする分裂説親子説)、地球とが同じ場所で出来たとする兄弟説双子説)が長らく唱えられてきたが、いずれの説でも現在のの力学的・物質的な特徴を矛盾なく説明することが出来なかった。

捕獲説や兄弟説では、地球のマントルと月の石の化学組成が似ていることの必然性が説明ができなかったし、地球-系の現在の全角運動量をもともと地球だけが持っていたとは考えにくかった。

1975年になって、アポロ計画により採取された月の石の物質的分析結果を踏まえて、は地球と他の天体との衝突によって飛散した物質でできたとする、いわゆるジャイアント・インパクト(巨大衝突)説が提唱された。この説は、地球がほぼ現在の大きさになった頃に火星程度の大きさの天体が斜めに衝突して、両天体のマントル物質が蒸発・飛散し、その一部が地球周回軌道上で集積して月が形成されたというものである。形成に要した時間は1ヶ月程度と考えられる。この説を用いると、比重(3.34)が地球の大陸地殻を構成する花崗岩(比重1.7〜2.8)よりも大きく、海洋地殻を構成する玄武岩(比重2.9〜3.2)に近いこと、地球と比べて揮発性元素が欠乏していること、コアが小さいこと、の石の酸素同位体比が地球とほとんど同一であること、月の質量が現在程度となること、と地球の全角運動量が現在程度でも不思議はないことなどについて矛盾なく説明することができる。

理学の発展

月の研究は望遠鏡による観察と、面図の作成という形で始まった。これを理学と呼ぶ。最初の面図を作成したのはイギリスのウィリアム・ギルバートだと考えられている。ギルバートは1603年に亡くなっており、観察自体は1600年ごろのものだと考えられている。月面図自体が出版されたのは1651年と遅かった。ギルバートの観察は裸眼によるものであり、月理学のさきがけと言える。最初に望遠鏡で面を観測したのは、イギリスのトーマス・ハリオットであった。ハリオットの月面図は1609年7に作成された。ガリレオ・ガリレイによる有名なスケッチは1610年に描かれた。先駆者の仕事と比較すると、特徴的な地形を精密に描いたこと、「山」の影の長さを計測し、「標高」を推定したことにおいて優れている。彼の計測により、面の山が地球上の山よりも高いことが分かった。

の探査

面を歩くバズ・オルドリン 1969年720日

冷戦時代

冷戦の影響下で、有人探査にむけてアメリカ合衆国ソビエト連邦の間で熾烈な競争(宇宙開発競争、スペース・レース)が行われた。当初宇宙開発競争はソ連が先行しており、人類初の有人宇宙飛行は1961年412日、ソ連のボストーク1号に乗るユーリ・ガガーリンにより行われ、初めて地球周回軌道に入った。これに対抗してアメリカも宇宙開発を進めており、有人宇宙飛行計画としてマーキュリー計画が進められていた。

に接近した最初の人工物体は、ソビエト連邦ルナ計画によって打ち上げられた無人探査機ルナ1号で、1959年1月に近傍5,995 kmを通過した。ソビエト連邦は引き続き無人探査機ルナ2号面到達に成功した。ルナ2号は1959年913日に月面へ着陸・衝突している。の裏側を初めて観測したのは1959年107日に裏側の写真を撮影したルナ3号。初めて軟着陸に成功したのはルナ9号で、1966年23日に着陸し面からの写真を送信してきた。1966年331日に打ち上げられたルナ10号は初めての周回軌道に乗った。

しかし、人間をに送ることに成功したのはアメリカである。アメリカは1959年33日に打ち上げられたパイオニア4号で初めて月の無人探査に成功し、「1960年代中の月着陸」という1961年525日に行なわれたケネディ大統領の声明もあって、ジェミニ計画を経てアポロ計画が行われることとなった。レインジャー計画(衝突)、サーベイヤー計画(軟着陸)、ルナ・オービター計画(周回)などにより有人機の着陸に適した場所が選ばれ、1969年720日アポロ11号が静かの海に着陸しニール・アームストロング船長が人類で初めて面に降り立った。このアポロ計画は1972年アポロ17号まで続けられた。なお、アポロ13号は事故(液化酸素タンクの爆発)により、月面に着陸せずに、月の軌道を周回して不要になったロケットパーツをに落下させて人工地震を起こさせただけで、地球に帰還した(帰還のミッションは非常に困難なものであった)。

しかしこのような探査には高度な技術と莫大な費用が必要であり、アメリカではアポロ20号まで予定されていたが予算の削減で17号で終わった。ソ連は1970年から1974年にかけて、ルナ16号20号24号の土壌を採取し地球へ持ち帰ることに成功、ルナ17号21号で無人面車を送り込んだが、有人面探査計画であるソユーズL3計画は1974年623日、正式に中止が決定した。

俗説として面着陸は捏造であった、あるいは宇宙飛行士は面で宇宙人に遭遇していたとする、アポロ計画陰謀論も存在するが、捏造の証拠とされるものは悉く反証されており、また日本の月探査衛星が月面に残るロケット噴射跡を確認したため、少なくともに到着したことは事実と確認されている。

アポロ計画以後

アポロ計画以後人類は面を歩いていないが、各国による無人探査が行われている。2004年2、アメリカ大統領ジョージ・W・ブッシュ2020年までに再びに人類を送り込む計画を発表した。欧州宇宙機関 (ESA)、中国国家航天局 (CNSA)、日本の宇宙航空研究開発機構 (JAXA)、インド宇宙研究機関 (ISRO) にも月探査の計画がある。中国は月面探査に積極的な姿勢をとっており、特に面でヘリウム同位体であるヘリウム3の発掘を行い地球でエネルギー資源として用いることを狙っていると言われる。

日本ではLUNAR-ASELENE(かぐや)の2つの計画があり、月探査計画LUNAR-Aではペネトレータと呼ばれる槍状の探査機器を月面に打ち込み、月の内部構造を探る計画だったが、2007年に計画中止が決まった。月探査周回衛星計画SELENEは月の起源と進化の解明のためのデータを取得することと、将来の探査に向けての技術の取得を目的としている。2007年914日に打ち上げられ、約1年間、を周回してデータを集める。

なお2006年には、それまで解析されずに放置されていたアポロ観測データが発掘された[2]。この観測データの解析の結果、従来の知見を覆すような結果が得られ始めている。このアポロ観測データと日本のかぐやなど、世界の月周回探査衛星による観測データを合わせた解析によって、よりの起源について理解が深まることが期待される。

また、より長期の計画として面基地建設の構想もあり、NASAは2006年12月、面基地の建設構想を発表した。この発表によれば、2020年までに建設を開始し2024年頃には長期滞在を可能とするとしている。またロシア連邦宇宙局は2007年8月、2025年までの有人月面着陸と、2028年 - 2032年の月面基地建設を柱とした長期計画を発表している。JAXAの長期計画にも有人の面基地が含まれる。

1990年代以降の探査機一覧

文化における

西洋

古来より太陽と並んで神秘的な意味を付加されてきた。ヨーロッパ文化圏では太陽が金色・黄色で表現されるのに対し、月は銀色・白で表されることが多い。西洋ではが人間を狂気に引き込むと考えられ、英語で "lunatic" とは気が狂っていることを表す。また満の日に人狼は人から狼に変身し、魔女たちは黒ミサを開くと考えられていた。

神話においては、ギリシャ神話女神は元々セレネであるが、後にアルテミスヘカテと同一視され、が満ちて欠けるように3つの顔を持つ女神とされるようになった。ローマ神話ではルナがセレネと、ディアナがアルテミスと同一視されたので、ここでも神は2つの顔を持つとされた。これらの神々は一般にあまり区別されない。ルナ Luna の名はロマンス語ではそのままを表す普通名詞となった。また、英語などではセレネから派生した selen-, seleno- というを表す語根・接頭辞が存在する。元素周期表でテルル(地球)の真上に位置し、あとから発見されたセレンはこの語根から命名された。

東洋

東洋ではの象徴となり、女性と連関すると考えられていた。故にと呼ばれ、『竹取物語』では竹から生まれた絶世の美女かぐや姫は、月の出身と明かし、に帰っていった。他に、今昔物語集の天竺部に記されている「三獣、菩薩の道を修行し、兎が身を焼く語(こと)」という説話の結末で、帝釈天が火の中に飛び込んだウサギをの中に移したとされており[3]、日本ではにはウサギが住んでいるという言い伝えがある。

中国の伝説では、にはの木が生えているとされ、呉剛という男が切ろうとしているとも言われる。また、夫の羿を裏切った嫦娥の変じた蝦蟇(ヒキガエル)が住んでいるともいわれる。また、の通り道にそって28の星座を作り、これを「28宿」と呼び、は1日にこの星座を1つずつ訪ねて天空を旅していくと考えられていた。

なおタイには、の町と呼ばれる県があり、その県章にはとウサギが描かれている。

イスラム社会

トルコ共和国、パキスタンモルディブマレーシアなどの国では国旗(一般的には三日と認識されることが多い)が描かれている。これらの国ではムスリムが国民の圧倒的多数を占める、ないしイスラム教国教としているため、新はイスラム教の意匠であると思われることが多いが誤解である(偶像崇拝の禁止が定められているため、の崇拝も禁じられる)。コンスタンティノープルにおいては古くから新がシンボルとして用いられており、オスマン帝国によってイスラム教共通の意匠として広めようと試みられた。今日、月を国旗に採用しているイスラム国家がそれほど多くはないのは、帝国の衰退とともに独立した諸国が、新を採用しなかったためとされる。太陰暦であるイスラム暦との関連性を指摘する説もある。

また、赤十字社の十字がキリスト教を連想されるという理由でイスラム圏では赤新が用いられ、名称も赤新としている。

パラオ

パラオの国旗は、明るい青の上に黄金色のを描いている。シンプルなデザインではあるが、パラオの人々にとっては特別な意味を含んでいる。黄金色の月は、パラオ人の機が熟し独立国となった事を表し、またはパラオの人々にとって収穫や、自然の循環、年中行事に重要な役割を果たしている。

一説には日本による統治時代を評価し、日本国旗である日の丸を模したとも言われるが、パラオ政府の公式アナウンスは無いため噂の範疇を出ない。

日本国内

神話

古事記では黄泉の国から戻ったイザナギが禊を行った際に右目を洗った際に生まれたツクヨミ(月読の命)がの神格であり、夜を治めるとされている。同時に左目から生まれたのがアマテラスで、太陽の女神である。

主に秋、月を愛でる行事。代表的なものとして、中秋の名月・十五夜がある。なお中秋の名月は満とは限らない。旧暦8グレゴリオ暦9月ごろ)は乾燥して月が鮮やかに見え、また月の昇る高さもほどよく、気候的にも快適なため観に良い時節とされた。

詳しくはを参照。

季語としての

俳句の世界で単に「月」と言った場合、それは秋の月。は、に対して、季語である。「木の間よりもりくるのかげ見れば心づくしの秋は来にけり」よみびと知らず(『古今和歌集』)、「見れば千々にものこそかなしけれ我が身ひとつの秋にはあらねど」大江千里(同)など、秋の月を賞し、に物思うこころは古くから歌に作られている。

例句

  • 秋もはやはらつく雨にの形(なり) 芭蕉
  • 天心貧しき町を通りけり 蕪村

傍題

  • 上弦
  • 下弦(かげん・げげん)
  • 弓張月(片割月・弦月・半
  • の舟
  • の弓
  • 上り
  • 下り月(降り・望くだり)
  • 有明(有明
  • 朝月(朝夜(あさづくよ))

占星術

七曜九曜の1つで、10大天体の1つである。

西洋占星術では、巨蟹宮(かに)の支配星で、吉星である。感受性を示し、母親女性に当てはまる。[4]

その他

の模様

日本では、の海をウサギが餅つきをしている姿に見立てることがある。古代中国でも月の模様をウサギの姿とする見方があり、月のことを玉兎(ぎょくと)と呼ぶ。とウサギとの由来はインド仏教説話集ジャータカからとされる。西洋においては、月の模様をカニの姿や編み物をする老婦人とみたものがある。また、ネイティブアメリカン(インディアン)には、の模様を女性の顔と見る慣習がある。

を見ることに関する伝承

北欧において「妊娠した女性は月を見てはいけない」、あるいは「イヌイットの娘は月を見ると妊娠するから月を見ない」、アイスランドにおいて「子供が精神障害になるから妊婦が月に顔を向けてはいけない」など女性がを見ることを禁忌とした伝承はいくつかある。

俗説

現代においても、齢が、人間の生理的、精神的な事象(例えば出産や、自殺、殺人、交通事故の起こりやすさ等)に影響を及ぼしているという俗説、または都市伝説があるが、学術的には認められているものではない。

齢と呼び名

和暦中国暦の太陰太陽暦では、月の約29.5日の周期を大月(30日間)と小月(29日間)で調整する。このため、毎年ごとの日数が異なり、煩雑で記憶できない。そこで、毎年大小暦を作成し参照していた。なお、大小暦に絵を描いたものが、後に浮世絵になった。

1日は「朔日(ついたち、さくじつ)」と呼び、30日(または29日)は「晦日(みそか、つごもり)」と呼ぶ。「ついたち」とは「月立ち(つきたち)」、「つごもり」は「月隠り(つきこもり)」が音変化した語である。また、一年の終わりの30日(または29日)は、「大晦日(おおみそか、おおつごもり)」である。

地球から見て、太陽とが同じ方向にある瞬間を、中国圏では(さく)または新と言う。太陰暦太陰太陽暦では、朔を含む日を初(1日)とする。ユダヤ暦ではの1日をロシュ・ホデシュといい 、ローマ暦ではカレンダエ(Kalendae)という。ローマ暦の場合、月の1日は、必ずしも新月とは一致しない。なお、ローマ暦では、の第13日または第15日をイードゥース(Īdūs)といい、その9日前の第5日または第7日をノーナエ(Nōnae)という。

朔からの経過時間を日の単位で表したものをという。朔の瞬間を齢0とするので、グレゴリオ暦採用以後、日本で用いられる旧暦の日付は、その日の深夜0時の齢に1を足したものとなる。

月齢に応じて、月には様々な呼び名(名:げつめい)と(弦、望、晦、朔)がある。

徐々に月の出は遅くなるため、十五日の満月は日没ごろに昇ってくるのに対してなかなか月が出なくなり、いざよい(ためらう、なかなか進まないの意)、立待(立って待っていると出てくる)、居待(座って待っていると出てくる)、寝待(寝て待っていると出てくる)、更待(夜がふけてから出てくる、あるいはさらに待つと出てくる)と呼ばれる。かつては明かりは重要な夜の光源であった。

また有明の、とは明け方になってもまだ残っているの総称である。

日付 呼び名
0 1 (さく)
1 2 二日、既朔(きさく)
2 3 三日(みかづき)
7.5 7 七日月、半上弦の、弦月(げんげつ)、弓張り
12 13 十三日月、十三夜
13 14 十四日月、小望(こもちづき)、幾望(きぼう)
14 15 十五日
15 16 十六夜(いざよい)、十六日、既望(きぼう)
16 17 十七日月、立待(たちまちづき)
17 18 十八日月、居待(いまちづき)
18 19 十九日月、寝待月(ねまちづき)、臥待(ふしまちづき)
19 20 二十日月、更待(ふけまちづき)
22.5 23 二十三日月、半下弦の、弦月(げんげつ)、弓張り
25 26 二十六日
27 28 二十七の、晦(つごもり)

なお、童謡の「おさん幾つ、十三ななつ」は沖縄民謡の童謡「ぬかいしゃ」に由来し、13日の月、つまり成熟前が美しいとの意とされ、例を年齢になぞらえている。

面の地名

クレーター

Category:のクレーターおよび en:List of craters on the Moonも参照

山・山脈

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海・大洋

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