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輪王寺 とは?

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輪王寺(りんのうじ)は、栃木県日光市にある天台宗寺院。創建は奈良時代にさかのぼり、近世には徳川家の庇護を受けて繁栄を極めた。明治初年の神仏分離令によって寺院と神社が分離されてからは、東照宮二荒山神社とあわせて「二社一寺」と称されているが、近世まではこれらを総称して「日光山」と呼ばれていた。「輪王寺」は日光山中にある寺院群の総称でもあり、堂塔は、広範囲に散在している。国宝重要文化財など多数の文化財を所有し、徳川家光をまつった大猷院霊廟や本堂である三仏堂などの古建築も多い。境内は、東照宮、二荒山神社の境内とともに「日光山内」として国の史跡に指定され、「日光の社寺」として世界遺産に登録されている。

出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』


輪王寺はてなダイアリーを別ウィンドウで表示  :  日光山輪王寺 日光の二社一寺の「一寺」。 境内に三代将軍・家光廟である大猷院、別院に中禅寺がある。

出典: 『はてなダイアリー』


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ウィキペディア(Wikipedia)記事


輪王寺

三仏堂(重要文化財)
所在地 栃木県日光市山内2300
位置 北緯36度45分18.48秒
東経139度36分1.62秒
山号 日光山
宗派 天台宗
本尊 阿弥陀如来千手観音馬頭観音
創建年 天平神護2年(766年
開基 勝道
札所等 下野七福神(毘沙門天
文化財 大猷院霊廟本殿・相の間・拝殿、大般涅槃経集解59巻(国宝)
三仏堂、紙本著色東照権現像8幅、木造千手観音立像ほか(重要文化財)
世界遺産
  
輪王寺 四本龍寺
輪王寺 大猷院廟
輪王寺 慈眼堂
神橋
輪王寺 慈眼堂 天海墓

輪王寺(りんのうじ)は、栃木県日光市にある天台宗寺院。創建は奈良時代にさかのぼり、近世には徳川家の庇護を受けて繁栄を極めた。明治初年の神仏分離令によって寺院と神社が分離されてからは、東照宮二荒山神社とあわせて「二社一寺」と称されているが、近世まではこれらを総称して「日光山」と呼ばれていた。「輪王寺」は日光山中にある寺院群の総称でもあり、堂塔は、広範囲に散在している。国宝重要文化財など多数の文化財を所有し、徳川家光をまつった大猷院霊廟や本堂である三仏堂などの古建築も多い。境内は、東照宮、二荒山神社の境内とともに「日光山内」として国の史跡に指定され、「日光の社寺」として世界遺産に登録されている。

目次

歴史

日光山内の社寺は、東照宮二荒山神社輪王寺に分かれ、これらを総称して「二社一寺」と呼ばれている。東照宮は徳川家康を「東照大権現」という「神」として祀る神社である。一方、二荒山神社と輪王寺は奈良時代に山岳信仰の社寺として創建されたもので、東照宮よりはるかに長い歴史をもっている。ただし、「二社一寺」がこのように明確に分離するのは明治初年の神仏分離令以後のことであり、近世以前には、山内の仏堂、神社、霊廟等をすべて含めて「日光山」あるいは「日光三所権現」と称し、神仏習合の信仰が行われていた。現在、輪王寺に属する建物が1箇所にまとまっておらず、日光山内の各所に点在しているのは、このような事情による。「経蔵」「薬師堂(本地堂)」など、一部の建物については21世紀の現在も東照宮と輪王寺のいずれに帰属する建物であるか決着を見ていない。

輪王寺は、下野国栃木県真岡市)出身の奈良時代の僧・勝道上人により開創されたと言われている。下野国には当時、東国一の寺院と言われた下野薬師寺があり、早くから仏教文化の栄えた土地であったらしい。開創の事情は、寺伝によれば以下のとおりである。天平神護2年(766年)、勝道と弟子の一行は、霊山である日光山の麓にたどりついたが、大谷川(だいやがわ)の激流が彼らの行く手をはばみ、向こう岸へ渡ることができずに困っていた。そこへ、首から髑髏(どくろ)を下げた、異様な姿の神が現われ「我は深沙大王(じんじゃだいおう)である」と名乗った。深沙大王は2匹の大蛇を出現させると、それらの蛇はこちら岸と向こう岸を結ぶ橋となり、勝道ら一行は無事対岸へ渡ることができたという。現在、日光観光のシンボルになっている「神橋」(しんきょう)はその伝承の場所に架かっている。深沙大王は「深沙大将」とも呼ばれ、玄奘三蔵が仏法を求めて天竺(インド)を旅した際に危機を救った神であるとされ、神橋の北岸には今も深沙大王の祠が建っている。「2匹の大蛇」云々の話が伝説にすぎないことは言うまでもないが、この伝承は日光山が古くから山岳信仰の聖地であったこと、日光山が近付きがたい場所であったことを反映しているものと思われる。

勝道は、大谷川の対岸に聖地を見付け、千手観音を安置する一寺を建てた。紫の雲たなびく土地であったので、「紫雲立寺」(しうんりゅうじ)と言ったが、後に「四本龍寺」(しほんりゅうじ)と改めたという。現在の輪王寺の本堂(三仏堂)は、大谷川からかなり離れた土地にあるが、「四本龍寺」の旧地にも観音堂など、若干の堂塔が建っている。翌神護景雲元年(767年)、勝道は四本龍寺に隣接する土地に男体山(二荒山)の神を祀った。二荒山神社の始まりである。現在、「本宮神社」と呼ばれている社地がこれに当たる。なお、勝道がこの神を祀ったのは、延暦9年(790年)だとする説もある。

天応2年(782年)、勝道は日光の神体山である男体山(2,486メートル)の登頂に成功した。観音菩薩の住処とされる補陀洛山(ふだらくさん)に因んでこの山を二荒山(ふたらさん)と名付け、後に「二荒」を音読みして「ニコウ=日光」と呼ばれるようになり、これが「日光」の地名の起こりであるという。男体山の山頂遺跡からは、奈良時代にさかのぼる仏具など各種資料が出土しており、奈良時代から山岳信仰の聖地であったことは確かである。

延暦3年(784年)、勝道は、四本龍寺西方の男体山麓にある湖(中禅寺湖)のほとりに中禅寺を建立した。これは、冬季の男体山遥拝所として造られたものと言われている。「立木観音」の通称で知られる中禅寺は現存しているが、当初は湖の北岸にあった堂宇が明治時代の山津波で押し流されたため、現在は湖の東岸に移転している。

創建以後、平安時代には真言宗宗祖の空海天台宗の高僧・円仁(慈覚大師)らの来山が伝えられる。円仁は嘉祥元年(848年)来山し、三仏堂、常行堂、法華堂を創建したとされ、この頃から輪王寺は天台宗寺院としての歩みを始める(現存するこれらの堂は、いずれも近世の再建)。「常行堂」「法華堂」という同形同大の堂を2つ並べる形式は天台宗特有のもので、延暦寺寛永寺にも同名の堂が建てられた。

鎌倉時代の日光山は幕府や関東地方の有力豪族の支援を受け隆盛した。男体山、女峰山、太郎山の三山の神を「日光三所権現」として祀る信仰はこの頃に定着したようである。三山、三所権現、祭神(垂迹神)、三仏(本地仏)の対応関係は次のとおりである。

  • 男体山(2,484メートル)=新宮権現=大己貴命(おおなむちのみこと)=千手観音
  • 女峰山(2,464メートル)=滝尾(たきのお)権現=田心姫命(たごりひめのみこと)=阿弥陀如来
  • 太郎山(2,386メートル)=本宮権現=味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)=馬頭観音

以上のように日光山では山、神、仏が一体のものとして信仰されていたのであり、輪王寺本堂(三仏堂)に3体の本尊(千手観音、阿弥陀如来、馬頭観音)を安置するのは、このような信仰形態によるものである。

輪王寺天正18年(1590年)、豊臣秀吉の小田原攻めの際、北条氏側に加担したかどで寺領を没収され、一時衰退した。しかし、近世に入って、天台宗の高僧・天海が貫主(住職)となってから復興が進んだ。元和3年(1617年)には徳川家康の霊を神として祀る東照宮が設けられた(現存の東照宮社殿はこの時のものではなく、20年ほど後に建て替えられたもの)。承応2年(1653年)には3代将軍徳川家光の霊廟である大猷院(だいゆういん)霊廟が設けられた。東照宮と異なり仏寺式の建築群である大猷院霊廟は近代以降、輪王寺の所有となっている。その翌年の明暦元年(1655年)には後水尾上皇の院宣により「輪王寺」の寺号が下賜され(それまでの寺号は平安時代の嵯峨天皇から下賜された「満願寺」であった)、後水尾天皇の第3皇子・守澄法親王が入寺した。以後、輪王寺の住持は法親王(親王宣下を受けた皇族男子で出家したもの)が務めることとなり、関東に常時、在住の皇族として「輪王寺門跡」あるいは「輪王寺宮」と称された。親子による世襲ではないが宮家として認識されていた。寛永寺門跡と天台座主を兼務したため「三山管領宮」とも言う。のちに還俗して北白川宮能久親王となる公現法親王も、輪王寺門跡の出身である。輪王寺宮は輪王寺と江戸上野の寛永寺(徳川将軍家の菩提寺)の住持を兼ね、比叡山、日光、上野のすべてを管轄して強大な権威をもっていた。東国皇族を常駐させることで、西国天皇家を戴いて倒幕勢力が決起した際には、関東では輪王寺宮を「天皇」として擁立し、徳川家を一方的な「朝敵」とさせない為の安全装置だったという説もある(「奥羽越列藩同盟」参照)。

だが、戊辰戦争の後に明治政府によって輪王寺の称号を没収されて、(明治2年(1869年))旧称の「満願寺」に戻される。さらに、追い討ちをかけるように輪王寺宮本坊が焼失した。だが、明治15年(1883年)に栃木県のとりなしによって輪王寺を正式の寺号とすることが許されたのである。

境内

輪王寺の堂塔は1か所にまとまっておらず、日光山内の各所に点在している。東照宮の南方の境内には本堂の三仏堂や寺務所があり、ここには本坊表門、護法天堂、相輪橖(そうりんとう)などがある。二荒山神社西側には大猷院霊廟の建築群があり、その南側には常行堂と法華堂、そこから長い石段を上った先には中興の祖・天海を祀る慈眼堂がある。勝道を祀る開山堂は東照宮北方、滝尾神社への参道の途中にある。このほか、神橋近くの二荒山神社本宮に隣接した四本龍寺の旧地には、観音堂と三重塔があり、少し離れて児玉堂がある。中禅寺湖畔の中禅寺(立木観音)も輪王寺に所属している。

文化財

史跡

  • 日光山内

建造物(輪王寺

重要文化財(16棟)

  • 本堂(三仏堂)
    • (附 銅燈籠2基)
  • 護法天堂
  • 相輪橖(銅製)
  • 本坊表門
  • 開山堂
    • (附 石燈籠1基)
  • 常行堂
  • 法華堂
  • 常行堂法華堂渡廊
  • 慈眼堂廟塔(石造五輪塔)(附 石柵、石造六天像、石几、石華瓶)
  • 慈眼堂拝殿
  • 慈眼堂経蔵
  • 慈眼堂鐘楼
  • 慈眼堂阿弥陀堂
    • (附 石燈籠15基、石多宝塔1基)
  • 観音堂 ※貞享2(1685)年建造
  • 三重塔
  • 児玉堂
    • (附 石燈籠1基)

栃木県指定有形文化財(建造物)

  • 観音堂(香車堂) ※正徳3年(1713年)建造
  • 行者堂

建造物(大猷院霊廟)

国宝

  • 大猷院霊廟本殿・相の間・拝殿(合1棟)(附厨子1基)

重要文化財(21棟)

  • 唐門
  • 瑞垣
  • 掖門
  • 御供所
  • 御供所渡廊
  • 夜叉門(附 左右袖塀)
  • 夜叉門左右回廊 2棟(附 潜門)
  • 鐘楼
  • 鼓楼
  • 二天門(附 左右袖塀)
  • 西浄
  • 水屋
  • 宝庫
  • 仁王門(附 左右袖塀)
  • 皇嘉門(附 左右袖塀)
  • 銅包宝蔵
  • 奥院宝塔(銅製)(附 銅製華瓶・燭台・香炉、石玉垣)
  • 奥院鋳抜門(銅製)
  • 奥院拝殿
  • 大猷院霊廟別当所竜光院(附 玄関)

(以下は「附」(つけたり)指定物件)

  • 参道(仁王門以内)
  • 石柵(仁王門前、二天門前、二天門夜叉門間両側、奥院参道脇、奥院宝塔・拝殿周囲)
  • 銅燈籠66基
  • 石燈籠249基

美術工芸品

国宝
  • 大般涅槃経集解(だいはつねはんきょうしゅうげ)59巻
重要文化財

(絵画)

  • 紙本著色東照権現像 8幅(附蒔絵箱入守袋 7箇)
  • 板絵著色勝道上人像 2面(文保二年銘、正中二年銘)
  • 板絵著色日光三所権現像 6面(正和二年銘ほか)
  • 板絵著色役行者八大童子像 2面(うち1面元徳三年銘)

(彫刻)

  • 木造千手観音立像(立木観音堂安置)
  • 木造阿弥陀如来及四菩薩坐像(常行堂安置)

(工芸品)

  • 菊花双雀鏡
  • 瑞花孔雀鏡
  • 金銅小形密教法具 一具
  • 金銅大火舎香炉
  • 金銅鰐口 永正二二年(四年)銘
  • 行事壇皆具 一括
  • 線刻阿弥陀三尊十二光仏鏡像
  • 鋳銅半肉千手観音像
  • 鉄多宝塔
  • 鉄錫杖
  • 錫杖 願主秀海の銘あり
  • 銅錫杖頭 正応元年銘
  • 銅錫杖頭(雲文飾) 
  • 銅錫杖頭(鳳首飾) 
  • 銅磐 建保五年銘
  • 蒔絵手筥 安貞二年平助永施入
  • 住ノ江蒔絵硯筥 (伝天海所持)
  • 舞楽所用具 一括
  • 刺繍種子阿弥陀三尊掛幅
  • 刺繍不動明王二童子像掛幅
  • 太刀 無銘伝行平 

(書跡典籍)

  • 阿弥陀経(装飾経)
  • 金字阿弥陀経
  • 紺紙金字法華経 8巻
  • 紺紙金泥阿弥陀経 桜町天皇宸翰
  • 紺紙金泥般若心経 足利満兼筆 
  • 紙本金字一字宝塔法華経不軽品神力品残巻
  • 般若心経疏・般若心経疏詒謀鈔
  • 金剛般若集験記 上中下 
  • 四種相違略私記 巻上 
  • 大日経疏 自巻第一至第廿 20巻 
  • 定宗論
  • 唐梵文字
  • 破邪弁正記上下 2帖 
  • 法花玄義釈籤 10巻
  • 常行堂声明譜
  • 法華経化城喩品
  • 刊本成唯識論述記 13巻
  • 高麗版一切経 614冊
  • 日光山滝尾建立草創日記
  • 東照権現祝詞(伝春日局筆) 

(考古資料)

  • 銅鋺 延元元年銘

拝観について

  • 4-10月 8:00~17:00 11-3月 8:00~16:00
  • 拝観料 三仏堂400円 大猷院550円 宝物殿・逍遥園300円

参考文献

  • 井上靖、佐和隆研監修、山本健吉、菅原信海著『古寺巡礼東国2 輪王寺』、淡交社、1981
  • 中里昌念、柴田立史著、日光山輪王寺、栃木新聞社監修『日光山輪王寺 宝ものがたり』東京美術、1992
  • 『週刊朝日百科 日本の国宝』90号(日光東照宮、輪王寺ほか)、朝日新聞社、1998
  • 『日本歴史地名大系 栃木県の地名』、平凡社
  • 『角川日本地名大辞典 栃木県』、角川書店
  • 『国史大辞典』、吉川弘文館

関連項目

ウィキメディア・コモンズ

外部リンク


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