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鉤十字 とは?

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ハーケンクロイツHakenkreuz, )とは、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の党章及びドイツ国旗(右図)に採用されたシンボルである。

出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』


和英辞典

鉤十字 [かぎじゅうじ] 別ウィンドウで表示  …  (n) swastika

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ウィキペディア(Wikipedia)記事


ナチズム
  

ハーケンクロイツHakenkreuz, )とは、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の党章及びドイツ国旗(右図)に採用されたシンボルである。

昔から西洋で使われていた幸運の印である右(スヴァスティカ、スワスティカとも。:swastika)がデザインの元となった。ハインリッヒ・シュリーマントロイ遺跡の中で卍を発見し、卍を古代のインド・ヨーロッパ語族に共通の宗教的シンボルと見なした[1][2]。これを基づき、アーリアン学説のいうアーリア人の象徴として採用したものである。

目次

ナチス・ドイツ

ナチは1920年に右卍を党章(いわゆる鉤十字、ハーケンクロイツ)に採用した。このため、欧米ではかつての幸運のシンボルの意味合いは無くなり、ナチのシンボルとしての意味しかない、ナチが作ったものと誤解されることが多く、ハーケンクロイツはナチとファシズムのシンボルとして認識されている。

詳細は国家社会主義ドイツ労働者党#党のシンボルを参照

しかし、元々はエアハルト旅団コンスルの前身)などドイツの民族主義運動のシンボルとして、また詩的結社グループのゲオルゲ派においても使用されていた。アドルフ・ヒトラーは著書『我が闘争』の中で、支持者からの多くの提案で党旗の最終デザインを選ぶと述べた。ハーケンクロイツは歯科医フリードリヒ・クローンによって提案され、アーリア人優越論のシンボルとされた。一部オカルティストの間では、ルーン文字 S を重ねて作られたとする説が唱えられている。

ナチ党は赤地の上の白円の中に黒のハーケンクロイツが入ったデザインを使用した。黒、白、赤は帝政時代の国旗に使用されていた色である。ヒトラーは、赤は社会的理念、白は国家主義的理念、ハーケンクロイツはアーリア人種の勝利のために戦う使命を表しているとした。またナチ党は円や背景のないハーケンクロイツも使用した。ナチの鉤十字には二種類が生じた。右回りのものと、その鏡像である。ナチ党は二種類を象徴的に区別しなかったが、右回りのものが一般的に使用された。鉤十字は通常 45° 回転して描かれた。

ナチ党が党章にハーケンクロイツを採用したことで、卍は幸運のシンボルからナチ党の象徴となった。

ドイツ国旗としての使用

ヒトラー内閣が成立した後の1933年3月5日に総選挙が行われ、ナチス党が勝利した。この後、プロイセンの内相であったヘルマン・ゲーリングは、支配下の公共建造物にハーケンクロイツ旗を掲げさせた。さらに、地方政府の実権をナチス党関係者が掌握する度に、その地方の公共物にハーケンクロイツ旗が掲げられた。こうしてハーケンクロイツを事実上の国旗とする既成事実が作られた。

1933年3月12日の大統領布告で国旗の改正が決まり、黒・白・赤のドイツ帝国旗を暫定的な国旗とし、ハーケンクロイツ旗を国旗に準ずるものと定めた。1935年にはハーケンクロイツ旗が正式なドイツ国国旗となった。第二次世界大戦が勃発すると、連合国側の国々は卍の使用を禁じるようになった(後述)。1945年にドイツは降伏し、ナチス党の消滅。ハーケンクロイツ旗は国旗として使用されることはなくなった。

その後

現在もハーケンクロイツは、ネオナチおよび多くの民族主義グループによって使用されている。このため、ハーケンクロイツの使用はドイツではタブーとなっている。現在もドイツの法律では学問的な理由を除き、ハーケンクロイツとそのほかのナチのシンボルの公での展示および使用を不法なものとし、処罰を行っている。

これを受けて、少林寺拳法1947年の創設以来、シンボルマークや胸章に卍を使用してきたが、ヨーロッパでの普及にあたってハーケンクロイツとの混同を避けるため、2005年度から新しいシンボルマークに変更している。ほかにも、ポケットモンスターカードゲームのカードに卍が印刷されていたため、欧米のユダヤ人団体の抗議によりデザインが変更されたことは、日本でもニュースとなった。ドイツ軍兵器のプラモデルでもハーケンクロイツのマーキングは禁止されており、海外向けと日本向けではデカールが異なることも多い。その他、ウォー・シミュレーションゲームなどではハーケンクロイツそのものを削除してしまう(「Silent Hunter」シリーズほか)他に「二つに分割」「十字に置き換え(「第三帝国興亡記」)「線を加えて「田」の字を斜めにしたような記号に置き換え(メルクリン社製の鉄道模型等)「鉄十字に置き換え」など規制をかわしている例も見られるが、日本で製作されたソフトの中にはハーケンクロイツがそのまま入っている作品も存在する。セリエAのサッカークラブ、フィオレンティーナユニフォーム柄の一部が卍に見える箇所が有るとのクレームで変更に至った。

鉤十字禁止のサイン

ドイツが主導する、右卍禁止を EU 全体に拡大する動きに対し、ヒンドゥー教団体は「右卍は伝統的に平和の象徴として使われてきた」としてこの拡大案を非難している。

2007年3月、ドイツでは反ナチ意識高揚の為にのみ鉤十字の使用が容認される事になった(禁止マークを重ねる、ゴミ箱に突っ込まれているなどのイラストで)。

20世紀初期のヨーロッパ

フィンランドでは1918年から1944年まで鈎十字に類似した「ハカリスティ」 (fi:Hakaristi) が空軍および陸軍の国章として使用された。青いハカリスティはフィンランド内戦中、白軍に最初の航空機を寄贈したスウェーデンの伯爵エリック・フォン・ローゼンによって使用された幸運のシンボルだった。後にフィンランドはナチス・ドイツと共同戦線を組むことになるものの、このハカリスティは本来ナチスのハーケンクロイツとは無関係であった。現在もフィンランドのメダルおよび装飾物に目立たない形で使用されている。

スウェーデンの会社ASEA(現在スイス企業アセア・ブラウン・ボベリの一部)は、1800年代から1933年までハカリスティをロゴに使用した。

北アメリカ

20世紀初頭のナバホ族の織物

スワスチカ (Swastika) は、カナダオンタリオ州北部に存在する町の名である。トロントの北およそ580km、カークランド湖の5km西に位置し、1906年に成立した。近くで金鉱が発見され、スワスチカ・マイニング・カンパニーが1908年に設立された。オンタリオ州政府は第二次世界大戦中に町の名を変更しようとしたが町は抵抗した。

ノバスコシア州のウィンザーには、1905年から1916年まで「スワスチカズ」という名のアイスホッケー・チームが存在した。チームのユニフォームには卍がデザインされていた。さらに、アルバータ州のエドモントン(1916年)と、ブリティッシュコロンビア州のファーニー(1922年)にも「スワスチカズ」という名のホッケー・チームが存在した。

第二次大戦の直後、いくつかのアメリカインディアンの種族は、美術品に卍を使用しないとする法令に署名した。卍がナチをイメージすることによるものだった。

マイクロソフトの対応

マイクロソフトは、右卍 () とダビデの星を共に不適切な記号とし、Microsoft Office 2003 に付属のフォントファイル Bookshelf Symbol 7 からそれらの記号を削除するツールを 2004年2月11日に公開した[3]

参考文献

  1. ^ Schliemann, Heinrich (1875), Troy and its remains, London: Murray, pp. 102, 119-120
  2. ^ Boxer, Sarah (2000), "One of the world's great symbols strives for a comeback", The New York Times, 2000-07-29
  3. ^ 竹元克己 (2004), "マイクロソフト、「Microsoft Office 2003」からハーケンクロイツの記号を削除", Impress Watch 2004-02-13. 2008-02-20 閲覧。

関連項目

外部リンク

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