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『銀河鉄道999』(ぎんがてつどうスリーナイン)は、松本零士作のSF漫画、およびそれを原作とした、テレビアニメ番組、アニメ映画である。
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目次 |
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
舞台は、銀河系の各惑星が銀河鉄道と呼ばれる宇宙空間を走る列車で結ばれた未来世界(TVアニメ版では第1話冒頭のナレーションで西暦2221年と設定)。宇宙の多くの裕福な人々は「機械の身体」に魂を移し替えて機械化人となり(極端なサイボーグ化)永遠の生を謳歌していたが、貧しい人々は機械の身体を手に入れることが出来ないばかりか、機械化人の慰み者として迫害されていた。そんな中、無料で「機械の身体」をくれるという星を目指して、主人公の星野鉄郎が謎の美女メーテルとともに銀河超特急999号に乗り込む。
松本零士の代表作。1977年~1981年、少年画報社「少年キング」にて、同誌の看板作品として連載された。ヒットコミックス全18巻。第23回(1977年度)小学館漫画賞受賞。1981年に連載を終了して、当初はこれをもって完全に完結し続編はないとしていた[1]。しかし、1996年から続編の連載を小学館「ビッグゴールド」誌上で描き始め、「ビッグコミック」を経て、Webで不定期連載し、松本は999話まで描きたいとした。正式名称ではないものの、「少年キング」版を「アンドロメダ編」、1996年からの新作を「エターナル編」とファンの間で便宜上仮称がつけられている。
全体的に寓話性や教訓性がやや強いものの、物語や登場人物の印象的な描写によって多くのファンを得た。物語の枠組みは宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場する銀河鉄道を元にしているが、列車や運行システムの細部は日本の旧国鉄をモデルとしている。松本自身が『銀河鉄道の夜』と、SLに乗って東京へ行った青春時代の体験が元になっていることを述べている。
元は『宇宙海賊キャプテンハーロック』と共にアニメの企画であった。アニメ化が実現に至らず、やむなくそれぞれ漫画連載していたところ、松本零士も関わった『宇宙戦艦ヤマト』のブームが到来。両作品ともテレビアニメ化された[2]。同時期に『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』もテレビ放映されている。本作も大ヒットしてアニメブームの原点を確実なものとし、また1980年代初めの松本零士ブームをも巻き起こした。
NHKラジオドラマ(後述)の番組中で松本自身が解説したところによれば、元々『ハーロック』『エメラルダス』『999』は同一の物語として構想していたところ、アニメ化・漫画化の際に別々の物語として再構成した、とのことである。同旨の発言は、他の媒体等でのインタビューの際にも散見される。
エターナル編は、2008年現在でまだ41話までしか書き下ろされておらず、伏線の殆どは回収されないままとなっている。最後の41話が掲載されたのが2004年で、2005年の松本の漫画家50周年を記念した「ビッグコミックスペリオール」の増刊に掲載された書き下ろしの4話が現在のところ最後のエピソードとなっている。エターナル編は、アニメ映画版2作の設定が取り込まれているために、漫画版アンドロメダ編からの純粋な続編ではない。ただし単行本ではアンドロメダ編の続きの巻として番号が割り振られて刊行が行なわれている。このエターナル編からは、原作者松本零士によって積極的に世界観の拡大や設定の変更が行われ、他作品『宇宙海賊キャプテンハーロック』『クイーン・エメラルダス』『新竹取物語 1000年女王』『ニーベルングの指環』といった作品と物語が複雑にリンクし、メーテルとエメラルダスの関係に至っては漫画のアンドロメダ編とそれを基にしたTVアニメでは「ライバル」だったが、エターナル編では「姉妹」に変更されている。
これについて2008年発行のファミ通999号でも、(999という洒落で)999を題材とした表紙を書き下ろした際のインタビューにおいてエターナル編についても触れ、最終話の構想について「エンドマークはまだつけていない」「連載は終了ではなくあくまで中断」「自分の物語は時空を越えて全て繋がった一つの世界で時の輪をめぐる物語として描いている」と語っている。
メーテルと共に999号に乗り、アンドロメダ星雲にあるという機械の体をタダでくれるという星に到着するまでの鉄郎の旅を描く。
アンドロメダ編に関しては、原作・TVアニメ版と長編の劇場版2作品とではやや世界観が異なっている。原作およびTVアニメ版では、人間の(とりわけ大人の)愚かさや孤独、弱さや、経済格差や実力社会を背景としたこの世の不条理を題材にしたエピソードが多く見られる。またその世界観の中には、人間の歴史から得られる教訓を下地にしたと考えられるものも多い。劇場版では、前記のような世界観を一部踏襲しながらも、冒険活劇、青春ものの作品としてのまとまりがより強くなっている。
アンドロメダ編から1年後が舞台。鉄郎が再びメーテルと共に999号に乗り、アルテメータ星系にあるという終着駅・エターナルに到着するまでを描く。
アンドロメダ編が原作、TVアニメ版、アニメ映画版とそれぞれが別の展開をし、異なる結末を迎えており、本作は漫画という表現形態でありながら、漫画版アンドロメダ編の直接の続編ではなく映画版の続編と取れる表現があり、はっきりとはしていないためエターナル編については色々な解釈がされている。
ただし、実際に構成に当たっては漫画、TVアニメ、アニメ映画のどれからでも矛盾が極力小さくなるよう苦心したようだ。たとえば、冥王星でメーテルの台詞に「惑星大アンドロメダはブラックホールに吸いこまれ滅亡した」とあるが、これはTVアニメ版の結末である。ただし、漫画版アンドロメダ編もメーテルの弁でアンドロメダ星雲の真の中心である「光さえも抜け出せない超重力の墓場に引き込まれて」とあるため、これをブラックホールと表現してもおかしくはない。その為か、いずれのメディアによるアンドロメダ編で展開された多くのシチュエーションとも、ほとんど連鎖していないことを注意されたい。
なおヘルマザリアについては、彼女が息を引き取る直前に頼まれた願いをふいにした形だが、悩む鉄郎を見るに見かねたのかメーテルはその直後に鉄郎にそれを伝えているのが、鉄郎はのちにヘルマザリアの子供たちと出会った際、そのことを忘れて生きているはずだ、と思っているなど、矛盾点もある。
※キャストはTV、劇場版のものである。
レギュラーキャラクターは非常に少なく、鉄郎、メーテル、車掌の3人だけである(エターナル編からはカノンとクレアもレギュラー化)。これはゲストキャラクターによる比重が大変高いストーリー構成となっているためである。
原作ではあまり表に出てこなかったハーロックやエメラルダスなど他の松本作品に登場するキャラクターも、劇場版では前面に出て活躍する。なお、エターナル編では劇場版同様、両者は主要キャラクターとして登場し、アンドロメダ編に比べ鉄郎達との関わりも増えている。
登場人物について、劇場版2作目の『さよなら~』を特集したロマンアルバムに掲載された、ファンに向けたメッセージで原作者の松本は「ハーロックやエメラルダス、メーテルなど、作中に登場するキャラクターは敵であるプロメシュームも含めてみんな鉄郎にとって『人生の師』なんです」と語っている。
「少年キング」連載中にテレビアニメ版およびアニメ映画版2作目が製作され、その後エターナル編を下敷きとした中編のアニメ映画などが製作された。
詳細は銀河鉄道999 (アニメ)を参照
SKD(松竹歌劇団)によるミュージカル作品。
1980年2月23日~3月30日。国際劇場。内容はアンドロメダ編を再構成したもの。
SKD(松竹歌劇団)によるミュージカル作品。
1986年9月21日~10月3日。青山劇場。内容は、アンドロメダ編にもエターナル編にも属さない、完全オリジナル・ストーリー。人類最後の男性となってしまった少年「大地巡」が人類再生を目指し、人類最後の女性を求め、メーテルと共に旅をする。
この作品では「メタノイド」のことを「メタリオン」と呼称している。また地下深くに存在する透明宮に閉じ込められた少女ユマは、漫画版エターナル編の冒頭に登場する、地下深いところで氷漬けになった少女を彷彿させる。
アートスフィアによるミュージカル作品。
1997年11月5日~12月10日。内容はアンドロメダ編を再構成したもの。
詳細は銀河鉄道999 (アニメ)#スピンオフ作品を参照
WEB作品。画像付き音声ドラマ。『松本零士・ステーション零』より2004年3月26日~配信。『銀河鉄道999 for PLANETARIUM』から5年後のユマの物語。惑星ヘビーメルダーを舞台に、星野鉄郎が所有していた戦士の銃 (No.4) を受け継ぐことになる、少年ハンマー・レドリルが登場する。
本作は鉄道に関する作品であるため、何度かそれに関連するイベント列車(臨時列車・団体専用列車など)が運行された。
詳細は銀河鉄道株式会社を参照
詳細は999号を参照
作品世界に関わる重要アイテムの一つ。星野鉄郎は999号での旅の途中、タイタンで「戦士の銃(コスモドラグーン)」を手に入れている。
誤解されがちだが、漫画版及びTVアニメ版では、機械伯爵を倒したのは別の銃(999世界においてはありふれていると思われるビームライフル)である。これは鉄郎がメーテルから借りたものであり、タイタンに住んでいたトチローの母からは「戦士の銃に比べればおもちゃ同然」とまで言われてしまう様な代物である。
詳細は戦士の銃を参照
メーテルの母・女王プロメシュームの手により建国された強大な帝国。プロメシュームが自らの理想を実現するべく、機械の体になることで永遠の命を実現し、死の恐怖を克服した者達が悠久の時を過ごす理想郷を形にしたものといえる。その首都である大母星は機械化人の故郷であり、アンドロメダ星雲の中心部付近に位置している。
詳細は機械帝国を参照
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
SMAPの木村拓哉は、本作のファンであることをバラエティー番組『SMAP×SMAP』で公言しているほか、同番組内で本作をネタにしたコント「アルカディア」ではハーロックに扮し、原作者の松本とも共演している。詳細は木村の項を参照。また、シンセサイザー奏者の五十嵐充は、自身のブログの中でこの漫画の写真を掲載している。
藤子・F・不二雄の漫画作品『ドラえもん』の中に、「天の川鉄道の夜」(てんとう虫コミックス20巻)という、本作を彷彿とさせるエピソードがある。また、このエピソードをモデルとして、1996年には大長編「ドラえもん のび太と銀河超特急」が公開されている。これらの作品は、空をかける蒸気機関車という設定や、列車内の車掌の描写などが999の設定と類似している。
このほか、同漫画の「人間ブックカバー」のエピソードにも、のび太が自分が読むのにちょうどいい文学作品を出来杉に紹介してもらおうとして彼から宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を勧められた際、のび太が「知ってるよ、999だろ」と答える場面がある。
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