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『AKIRA』(アキラ)は大友克洋による日本の漫画。講談社発行の漫画雑誌週刊ヤングマガジンで連載。アニメ映画化(1988年)、ゲーム化もされた。
目次 |
近未来の荒廃した世界を描いたSF作品であり、緻密でリアルな描写や演出などが話題となり、漫画・映画共に大ヒットした。題名のAKIRAは大友自身がファンであり影響を受けた映画監督黒澤明に由来する。題字の毛筆による書は漫画家の平田弘史によるものである。
単行本は週刊誌と同じ大判サイズに小口への色付けを施すなど、凝った装丁になっている。日本国外ではアメリカンコミックのスタッフが着色した外国語版が流通しており、これを日本語に逆翻訳したものが『国際版AKIRA』及び『総天然色AKIRA』として日本で発売された。
アニメ映画の制作費には当時の日本のアニメとしては破格の10億円をかけている。制作手法としてアフレコではなくプレスコを採用している。通常リミテッドアニメーションでの人物の口の動きは3種類であるが、この作品では母音の数と同じ5種類で描かれている。音楽は芸能山城組が担当した。この映画は日本のみならず海外でも大人気となっており、日本アニメの再評価や輸出の増加に貢献した。スティーブン・スピルバーグは「わたしが作りたかったのは、こういう作品だったんだ」と評した[要出典]。ビデオ化に際しても多くのカットに手を加えたり、音楽関係に手を加えており、今なお進化し続けている作品である。
2009年夏の公開予定で実写映画の製作が計画されている。製作はレオナルド・ディカプリオ、監督はローリー・ロビンソン、ワーナーブラザーズの配給[1]。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
198X年東京は新型爆弾により崩壊、第3次世界大戦に発展し、世界は荒廃していった。
2019年。東京湾に浮かぶ、東京23区を模した人工都市ネオ東京の暗く遺棄されたハイウェイ。暴走族の少年らが入り込んで疾走している。メンバーの鉄雄は白髪の少年と接触事故を起こし重傷を負ってしまう。白髪の少年は、政府の超能力研究機関から、反政府ゲリラ(テロリスト)らによって連れ出された超能力者タカシであった。
鉄雄はタカシと共に研究機関に連れ去られ、そこで超能力が目覚め始める。
劇場版と原作では人物の設定に多少の差異がある。ここでは両者に共通の事項を述べ、特に劇場版と原作で異なる部分についてはその点を説明する。
ヤングマガジンにて、1982年12月20日号から1990年6月25日号にかけて連載。途中、アニメ制作による中断あり。全120話。
1984年(昭和59年)度、第8回講談社漫画賞一般部門受賞。
2002年、アイズナー賞最優秀国際アーカイブプロジェクト部門および最優秀国際作品部門を受賞。また、それ以前の1992年にオールカラー国際版AKIRAが最優秀彩色部門を受賞している。
| AKIRA | |
|---|---|
| 監督 | 大友克洋 |
| 製作総指揮 | アキラ製作委員会 |
| 製作 | 鈴木良平 加藤俊三 |
| 脚本 | 大友克洋 橋本以蔵 |
| 出演者 | 岩田光央 石田太郎 玄田哲章 小山茉美 佐々木望 鈴木瑞穂 草尾毅 大倉正章 淵崎有里子 伊藤福恵 伊藤福恵 中村龍彦 北村弘一 大竹宏 |
| 音楽 | 山城祥二 |
| 撮影監督 | 三澤勝治 |
| 配給 | 東宝 |
| 公開 | |
| 上映時間 | 124分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
| 制作費 | 約10億円 |
| allcinema | |
| Variety Japan | |
| allmovie | |
| IMDb | |
1988年制作。上映時間124分。70 mmプリント。 制作費約10億円。配給収入約7.5億円。総セル画枚数約15万枚。
| キャラクター | 声の出演 日本語版 | 声の出演 英語版 | 声の出演 英語版(DVD版) |
|---|---|---|---|
| 金田 | 岩田光央 | カム・クラーク | ジョニー・ヨング・ボッシュ |
| 大佐 | 石田太郎 | トニー・ポープ | ジェーミソン・K・プライス |
| 竜 | 玄田哲章 | ドリュー・トーマス | ロバート・ブッフホルツ |
| ケイ | 小山茉美 | ララ・コーディー | ウェンディー・リー |
| 鉄雄 | 佐々木望 | ジャン・ラブソン | ジョシュア・セス |
| ドクター | 鈴木瑞穂 | ワトニー・ヘルド | シモン・プレスコット |
| 甲斐 | 草尾毅 | ボブ・バーゲン | マット・マーサー |
| 山形 | 大倉正章 | トニー・ポープ | マイケル・リンゼイホッグ |
| カオリ | 淵崎有里子 | バーバラ・ラーセン | ジョルジェット・ローズ |
| キヨコ | 伊藤福恵 | モンロー・レーン | サンディ・フォックス |
| マサル | 神藤一弘 | ボブ・バーゲン | コディー・マッケンジー |
| タカシ | 中村龍彦 | バーバラ・ラーセン | モナ・マーシャル |
| ミヤコ | 北村弘一 | ドリュー・トーマス | |
| 根津 | 大竹宏 | トニー・ポープ | レイ・マイケルズ |
本作において、AKIRA(28号)が鉄人28号のオマージュである事が明らかにされている。またこれは主人公の金田(ショタコンの語源である金田正太郎)や鉄雄(鉄人を捩っている)にも現れている。
本作品は、日本でも1960 - 70年代に流行したサブカルチャーのサイケデリック文化(ドラッグ文化とも・ヒッピー文化にも関係する)よりの影響が作中にあるとみられる。これは主人公やクラウンなどが日常的に使用している興奮剤(これは金田のジャケットの背に描かれたカプセルにも関連する)、更には超能力者が服用する致死量に達する危険な薬物といった物に関連性を見出すサブカルチャー研究者も少なくない。
なお作中で語られるこれらの薬物はアッパー系の覚醒剤の一種だとみなされており、これは日本の薬物乱用者に於いてダウナー系(意識が混濁する)の麻薬よりも、非常に神経が過敏になる覚醒剤(過敏になり小さなゴミも気に成り出したりするともいう)が好まれる傾向にも関連するとされ、ヒロポン(語源はラテン語の「労働を愛する」に由来)が蔓延した第二次世界大戦の戦後復興期を髣髴とさせる物がある。これは作中世界の第三次世界大戦から31年後という舞台設定にも関連性が見出される。
物語では度々、開発された超能力者(ナンバーズ)が服用、もしくは能力を発揮する際にこのカプセル型の薬物が登場しており、物語の展開に大きな役割を果たす。この辺りは霊感を得ようとして幻覚剤を服用するサイケデリック文化の影響と考えられる。
欧米や日本では1990年代後半から2000年代前半にかけ、ファッションドラッグとまでいわれるMDMAが若者層の一部に流行を見せたが、本作品はそのようなアンダーグラウンド・カルチャーを先取りしているともいえよう。ただそのような薬物乱用の流行には、周期性や新種薬物の開発にも関連しているため、先取りというよりも不良サブカルチャーの一端に、薬物乱用が組み込まれてしまっている現実を、より緻密に描写しているともいえる。
金田らも最初の内はカプセル状興奮剤を使用していたが、物語が展開していく中では、特に常用している様子は伺えない。また映画版では映画という時間の限られた媒体のための変更か薬物関連の描写が減ぜられている。
作中、主人公の金田が操る「金田のバイク」をはじめとする個性的なバイクは、カウルからフレームレイアウトに至るまでのセミ・イージーオーダーシステムが主流となったことによるものであり、同じものは二つとない。
車輪内に組み込まれた常温超伝導モーターによる両輪駆動を実現し、電力はガソリンエンジンによる発電(映画冒頭で鉄雄が押しがけし、原作では金田がクスリを燃料タンクに隠している)。また、ボディのあちこちに貼られたステッカーは、1980年代回顧ブームによる流行であるらしい。
ただ、ジョーカーが乗る大型のアメリカンは、現在と同じガソリンエンジンの後輪駆動車という設定になっており(彼の趣味)、大きなマフラーが何本も伸びている。
映画の劇中でこのバイクへの興味を募らせる鉄雄によると、金田のバイクのスペックは「セラミックツーローターの両輪駆動で…これは…コンピューター制御のアンチロックブレーキと…12000回転の200馬力…」。(ABSと200馬力は2007年現在市販車で実現されているスペック。)それに対して金田が「ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ!お前もな、欲しけりゃデカいのをブン盗んな」と言い放っている事を鑑みるに、金田のバイクは、少なくとも映画では他のグループとの抗争か何かで強奪した戦利品と思われる。金田のバイクはバックも可能である。
そのスタイルは勿論、類似する構造のバイクすら原作公開の当時は存在していなかった。極端に長いホイールベースや、4輪のレーシングカーのように低いライディングポジション、フロントのハブステアリング(フロントフォーク構造に拠らない前輪支持構造、ただし原作の雑誌掲載開始当初(82年)にはカウルで覆われているために明確な描写はなく、ハブステアに類似した描写がなされるのは86年頃、単行本の5巻からである)、車載コンピュータによるデジタルメーター(4輪では79年のアストンマーチンが世界初、バイクの液晶デジタル表示は82年ころから)など、既存の如何なる車両にも当てはまらないデザインやスタイルで異彩を放っていた。
なお、センターハブステアリングはアンドレ・ドゥ・コルタンスの設計で1983年ごろからエルフのスポンサードによってレースシーンに登場し、ピエル・ルイジ・マルコーニのTESIプロジェクトによりビモータが1990年発表した市販車TESI-1に採用された。ただしこれらがハブステアの特徴としている高剛性や重心の低下などは、金田のバイクのテレスコピック方式とのハイブリッドじみたマウントでは利点として発揮されにくい(高い位置にあるネックパイプに結合してフロントを支えているため)。
この未来的で前衛的なバイクは漫画・アニメファンのみならず多くのカスタムバイク関係者の注目を集めた。まず最初に、アニメーション映画公開にあわせてモックアップモデル(計器類は動くが走らせることは出来ない)が制作・東京モーターショーで展示された。
同モックアップはカスタムバイクメーカーホワイトハウスによって1988年の劇場公開にあわせてタイアップしていたゲームメーカーのタイトーのスポンサードで制作された。当初作画側から割り出したリアタイヤ径が21インチとされたが、そのような寸法のタイヤが存在しなかったため微妙に縮小されている。カドヤの提供したジャケットを着たモデルとの撮影も行われていたが、そのような事情からモデルには金田の設定よりも少し小柄な女性が担当した。その後海外公開で行方不明となっている。ヨーロッパ巡回中に行方不明に成った為、オーストリアのAKIRAマニアが所有しているといった噂も有る。
また250ccの市販アメリカンバイクをベースとして同車の雰囲気を持つカスタムバイクが開発・発売された。この車両は保安基準を満たしているため、ナンバーを取得すれば公道走行も可能である。
さらにこのスティングレイをベースにした「電動バイク」がベンチャー企業によって製作された。量産化の記事が2006年のバイク専門誌に掲載されたが、リアのアルミニウム削り出しのモーターハウジングは一品モノであり、製作単価は数百万円に上った。2007年には資本提携していた企業との関係解消などの報道もあり、その後の開発の進展の音沙汰は無い。
ホンダのスクーター、リードをベースとしたカスタムバイクもある。ベース車両には50ccと90ccが選択できるが、2ストロークエンジンであるため生産が終了しており、ベース車両は中古とならざるを得ない。
スズキからも、同車の雰囲気を持つバイクが開発され、2003年の東京モーターショーで展示された。ちなみに、外装を変更すれば、金田のバイクになると言う人もいるが、フレームの上にシートが載せられているため高さが615mmとなっており、金田のバイクの異様な低シート高を実現するには、やはりフレームから製作する必要がある。
2004年4月には同スケール実動モデルが製作された。流石にアニメ版の常温超伝導デュアルパワー電動バイクとまではいかないものの(エンジンは249ccから998ccの単気筒から4気筒までの既存エンジンからユーザーが選択する方式を採っている。既にオーダーは受付終了)、実走可能なフルカスタムバイク(実際にナンバーを取得して公道をテスト走行している)が開発中である。なお同車は作者の原作・アニメ版監督の大友や講談社の「公認」を得ているとしている。
ホンダの250ccスクーター「FUSION」をベースにした、カスタムコンプリートバイクが「才谷屋Factory」から販売されていた。また、バイク本体を含まない外装キットのみの販売もあった。
単行本4巻が刊行された後に映画版の制作が開始され、原作漫画の連載は長期間休載となった。5巻の刊行までに実に3年間を要したが、映画の世界的ヒットにより発売された「国際版AKIRA」(海外で発売された原作英語版の逆輸入)には当時日本では未発売だった5巻の前半に相当する話が掲載されていた。国際版は1巻当たりの収録話が日本のものよりも少なかったため、日本で5巻として発売するには不足していた話数でも刊行可能であったためである。また、4巻の巻末には5巻の広告が掲載されており、そこでは5巻が最終巻であると記載されていた。連載再開後は長期にわたり精力的に連載が継続されたため、5巻は辞典並みの厚さになるのではと予想されたが、結局5巻と6巻に分けられ、6巻が最終巻となった。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
連載当時の最終回は、アキラ達が消え去った後、金田とケイがビルの上で朝日を見つめるシーンで終わっており少々あっけない。また絵も最終回にしてはあまりにも雑で「これで本当に終わりなのだろうか」とファンをやきもきさせたが、単行本ではこの絵を描き直すと共に後日談が追加されており、アキラと鉄雄の「大東京帝国」を金田や甲斐、ケイ達が受け継ぎ、やってきた外国の救援隊に対し「アキラはまだ俺達の中に生きてるぞ!!」と言い放ち、大佐や山形、鉄雄も一瞬ながら登場するなどふさわしい幕切れとなっている。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
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